「K812」

ヒビノは、オーストリア・AKG社のオープンエアー型ヘッドホン「K812」を2月14日に発売すると発表した。価格はオープン。

本製品は、音楽制作の現場に求められる高精度のモニタリングに最適なフラッグシップモデル。AKG製品で最大となる53mmの大口径ドライバーと、磁束密度1.5T(テスラ)の強力な磁気回路を搭載することで、広帯域で高密度な音声信号を精確に出力し、音場の微細な変化も明確に再現可能となっている。また、銅被膜アルミニウムを使用した2層構造のボイスコイルは極めて軽量で、強磁力の磁気回路と合わせて過渡特性を大幅に改善。再生帯域も5Hz~54kHzに広がった。

ダイヤフラムには複合材を使用し、ダンピング性能を格段に向上しながら分割振動を抑制。さらに、ダイヤフラム中心部には筒状のパーツを近接させたエアフロー・ドーム構造を設けることで、ハウジングへ抜ける空気の流れも制御し、歪みを一層抑えることが可能となった。ドライバーは感度が高くインピーダンスも36Ωと低いため、ポータブル機器に接続して使用する際にも上質なモニタリングが期待できるという。

イヤーパッドは耳の裏側に接する面積を増やした立体構造に加えて、耳の周囲と接する面の形状を保持する3Dスローリテンション技術を採用。また、吸湿性と保湿性に優れた本革のような質感の機能素材「プロテインレザー」を使用しており、イヤーパッド内部の湿度も適度に保つという。さらに、ヘッドバンドはオープンメッシュ構造で蒸れにくく、長さはクイックロック・アジャスト機能により11段階に調節可能。ハウジングとの連結部分には稼働する自在継手を採用し、頭部に対して最適な角度が維持できるとのこと。

筐体は耐久性に優れたアルミダイキャストで、防錆効果をもつアルマイト処理が施された。ケーブルの着脱部分はLEMOコネクタとなっており、3mのストレートケーブル、プラグアダプター、木製のヘッドホンスタンドが付属する。さらに、本体にはオーストリア・ウィーンの熟練職人が手作業で組み立てたことを示す固有のシリアルナンバーが付番されるほか、2年間の長期保証も付属するとのこと。