NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの主要3キャリアは、2014年版の学割の受付を開始している。各社とも新規契約やMNP(携帯電話番号ポータビリティ)の学生の場合、基本使用料が3年間無料になる学割となっているが、さらに学生の家族も割引を受けられるのが今年の学割の特長だ。本稿では、各社の学割を比較しながら、どのキャリアが学生と家族にとってお得なのかを見ていきたい。

ドコモ、KDDI、ソフトバンクの学割を徹底比較

まずはじめに、学割の対象となるユーザーを確認してみると、各社ともほぼ共通で、新規契約またはMNP(携帯電話番号ポータビリティ)で加入する学生または子どもとなっている。過去に同じキャリアで学割を利用したユーザーは対象外となる。

また、学割のキャンペーン期間は、ドコモ、KDDI、ソフトバンクともに2014年6月1日までとなっているが、基本的にはキャンペーン期間中に契約したユーザーのみが対象となり、既に契約しているユーザーは含まれない。ただし、1月14日より学割の受付を開始したドコモの場合、それ以前に契約したユーザーも一部対象となっており、2013年6月以降に新規契約またはMNPで加入したユーザーも学割の申込みが可能だ。

たとえば、2013年に発売されたドコモの「iPhone 5s」「iPhone 5c」、ツートップの「Xperia A」「GALAXY S4」などを新規契約またはMNPで購入した学生も学割の申込みが可能。対象となるユーザーはぜひ学割に加入しておきたいところだ。

それでは、ドコモ、KDDI、ソフトバンク各社の学割の内容について、詳しく見ていこう。

ドコモ、KDDI、ソフトバンク各社の2014年版の学割 (拡大画像はこちら)

各社とも学割には適用条件があり、特定の料金プランとパケット定額サービスへの加入が必要だ。ドコモは「タイプXi にねん」、KDDIは「LTEプラン」、ソフトバンクは「ホワイトプラン」が対象となる代表的な料金プランであり、基本使用料はタイプXi にねんが743円、LTEプランとホワイトプランが934円(いずれも税抜)。

学割に加入した学生の場合、タイプXi にねん、LTEプラン、ホワイトプランといった料金プランの基本使用料が3年間無料となる。また、今年の学割では各社とも、学割に加入した学生の家族も対象となり、新規契約またはMNPで加入した家族の基本使用料も無料になるのがポイントだ。

ただし、基本使用料の無料期間は各社で異なる。まず、家族がMNPで加入したときは、各社とも基本使用料が3年間無料となり同様だ。しかし、家族が新規契約の場合は、ドコモでは基本使用料が3年間無料となるのに対し、KDDIとソフトバンクでは基本使用料が1年間無料となり、ドコモのほうが他社よりも無料期間が長くなっている。

また、ドコモとソフトバンクでは、学生の家族が機種変更したときの割引も用意されている。ドコモの「学生家族いっしょ割」では、機種変更した家族の基本使用料が1年間無料となり、8,916円相当(税抜)の割引を受けられる。また、ソフトバンクの「学生家族まるごと割」では、端末価格が割引され、iPhoneは最大5,000円(税抜)、Androidスマートフォンは最大10,000円(税抜)の割引を受けることが可能。なお、KDDIの場合、学割ではないが、25歳以下のユーザーとその家族を対象とした「U25家族セット割」が提供されており、ソフトバンクとほぼ同様の内容で、iPhoneが最大5,000円(税抜)、Androidスマートフォンが最大10,000円(税抜)の端末価格の割引を受けられる。

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主要3キャリアの学割を詳しく見てきたが、対象の学生の基本使用料が3年間無料となるのは各社同様だ。しかし、KDDIとソフトバンクが新規加入者のみを対象にしているのに対し、ドコモでは2013年6月以降に加入した既存の契約者も対象としているのがポイントで、ドコモのiPhoneなどを購入していた学生にとっても朗報だ。

また、学生の家族がMNP以外で新規契約する場合、家族も基本使用料が3年間無料となるのはドコモのみで、1年間無料のKDDIやソフトバンクと比べてお得感がある。さらに、ドコモでは学生の家族が機種変更する場合でも基本使用料が1年間無料になる。他社も端末価格の割引を実施しているが、家族がiPhoneに機種変更する場合で考えると、もっともお得なのはドコモだといえるだろう。

これからスマートフォンを購入し、学割でお得に利用したいと考えている学生や、その家族の方は、学割をはじめとする各社のキャンペーンをよく確認しながら、もっともお得なキャリアを選んでいただきたい。