両耳の聴力を失った作曲家・佐村河内守氏が一部の作曲行為を第三者の手によって行っていたことが発覚した問題で、佐村河内氏のCD販売などを手がけるレコード会社・日本コロムビアが5日、公式サイトにコメントを発表した。

佐村河内守公式サイト

同日、佐村河内守氏の代理人弁護士から今回のことで連絡を受けたという同社は、「この内容に驚愕しており、大きな憤りを感じております」と寝耳に水。同氏のこれまでの作品については、「当然に本人からは『自身が作曲した作品である』との説明を受けており」とし、「更に、佐村河内守氏は自身が作曲者である旨を著作権管理団体に対して登録していることを確認の上で、販売を行って参りました」と説明した。

そのことを踏まえた上で、「しかしながら、当社より発売したCD等の商品につきましては、結果として、作曲者については不適切な表示であり、また、創作活動の背景などについても誤った表現をしたまま販売活動を行ってきたこととなります。この点につきましては、商品の発売元として責任を痛感しており、深くお詫び申し上げます」と謝罪。

今後については、「当社としても今回の事態に関する事実関係を精査した上で、再発防止策を検討して参ります」としている。

佐村河内氏は聴力を失った作曲家であることから"現代のベートーベン"と称され、2011年7月に発売した「交響曲第1番『HIROSHIMA』」は、クラシックとしては異例の10万枚を超えるセールスを記録した。