情報通信研究機構(NICT)は2月5日、北海道・札幌で開催されている「さっぽろ雪まつり」にて撮影した、8K/4K映像の非圧縮IP伝送に成功したと発表した。8K非圧縮映像の長距離伝送は世界初となる。
今回の実験に当たっては、NTTコミュニケーションズから、東京~大阪間に実験用100Gbps回線の提供を受けた。これを用いて、8K映像ならびに4K映像の非圧縮データを同時並列で伝送する仕組みを構築。さっぽろ雪まつり会場で撮影した高解像度映像を国内の複数拠点に向け、HDから8Kまでの複数の解像度にて、IPネットワーク上で伝送した。実験は神奈川工科大学などと共同で行っている。
また、4K圧縮映像や高品質な商用放送映像を、OpenFlowネットワークで並列伝送する実証実験も行った。これにより、既存サービスと新世代サービスの混在を可能とすることで、技術移行期に対応できるかを検証した。
同機構は今度の展望として、同機構の検証環境「JGN-X」の基幹回線が4月より100Gbps化することで、これまで困難だった8K映像の非圧縮IP伝送や、ビッグデータのような大容量データを用いる実証実験が可能になるとしている。なお、今回の実証実験については7日より、グランフロント大阪にて一般公開する。