"産後クライシス"という言葉が注目される中、出産・育児を経験した女性の結婚観はどの程度変化が生じているのだろうか。20~40代の子育て中の女性たちに「生まれ変わっても現在の夫と結婚したいと思うか」についてその理由とともにたずねてみた。
まずは、「はい」と答えた人の理由から。「家族を本当に大事にしてくれるから。なんでもオープンに話すから居心地がいい」(38歳主婦 3歳男児)。
「やはり居心地がいいところが1番。私を理解して、受け止めてくれる人は他にいないと思っている。夫は完璧ではないし、不満も文句もあるが自分も完璧ではないので。総合的にはいい夫」(28歳主婦 3歳・1歳男児)
上記のように、多少の不満や問題はあっても、理解し合えるパートナーとして現在の夫を評価している人の声が目立った。育児や家事など家庭生活の中で時にぶつかり合いながらも、逆に信頼や絆を深めていくというパターンもあるようだ。
生まれ変わったら夫とは結婚したくない派の意見
一方、否定派の意見は、むしろそれとは逆のパターンだ。「性格、価値観が違う。自分では考えもつかないような思考回路をするところが性に合わない。『なんで結婚したの? 』と言われればそれまでだが。見抜けない私がいけなかった」(37歳主婦 7歳・3歳男児)。
「付き合っているぐらいでは見えなかったことが、子供がうまれると見えてくる。目先の自分が楽しいことだけしか考えない夫にはがっかり。いつまでも子供で困る」(42歳パート 10歳・6歳男児)。
結婚、出産以前はわからなかった相手の受け入れがたい部分に気付いてしまい、失望させ、来世での結婚はあり得ないと考えてしまうようだ。
また、「自分に甘いという点がなくなれば結婚してもいい。夫としてはいい線いってると思うから」(38歳会社員 0歳女児)と、条件付きで次の結婚相手も現在の夫を選びたいとする声もあった。
その他、夫婦関係の問題によらず、"ノー"と答えた人の中には、「せっかくならいろいろな人生を楽しみたい。でも、子供にはまた同じ自分の子供に会いたい」(37歳会社員 2歳男児)、「あえてNO。違う人生も経験したいから。次はハーフの子を産んでみたい」(45歳パート 15歳女児・6歳男児)など、今とは違った人生を歩んでみたいという、前向きな意見から次は別の人と結婚したいと答えた人もいた。