フィッシング対策協議会は3日、同協議会に寄せられた2014年1月におけるフィッシング報告状況を公開した。報告件数は海外を含んでいるが、2013年12月の1,412件に対して、2014年1月は4,656件と急増している。

フィッシング対策協議会のWebサイトより

原因の1つとして同協議会では、オンラインゲームや金融機関をかたるフィッシングが増加しているためと分析。クレジットカード会社、ISP(インターネットサービスプロバイダ)のWebメールやポータルサイトを詐称するフィッシングも確認されているという。

また、オンラインゲームや金融機関をかたるフィッシングは2013年11月から継続しており、2014年1月の中旬にかけて多くの報告が集まった。フィッシングサイトの寿命は短いものの、次々と新しいフィッシングサイトが公開され、不特定多数をターゲットにしたフィッシングメールが送られる状態が継続しているとのことだ。

フィッシングサイトのURL(重複なし)についても、2013年12月の360件に対して2014年1月は183件増の543件と、2013年10月以降は増加のペースが速まっている。一方で、フィッシングに悪用されたブランド(ゲーム名や銀行名など)は、2013年12月の17件に対して2014年1月は1件減の16件となった。フィッシング報告件数とフィッシングサイトのURL件数を考えると、フィッシングに悪用される著名なブランド自体は少ないものの、そのブランドをかたるフィッシングが増えていることが読み取れる。

フィッシング対策協議会のWebサイトより

フィッシング対策協議会のWebサイトより

フィッシング対策協議会では、不審なメールやフィッシングの判断に迷うメールを受け取った場合は、同協議会への連絡を呼びかけている。読者諸氏も、怪しいメール、不安やお金もうけをあおるようなメールには、十分に注意していただきたい。