メルセデス・ベンツ日本はこのほど、乗員の安全かつ迅速な救助に貢献するためのQRコードを導入すると発表した。2月以降に出荷するメルセデス・ベンツおよびスマート車に「レスキューQRコード」を貼付し、車両情報をオンラインで閲覧できるようにする。

車体に貼付されたQRコード

QRコードは車両の給油フラップ裏側と、給油口と反対側のドアを開けたところのボディに貼付される。交通事故などによる乗員救助に際し、レスキュー隊員がスマートフォンなどでこのQRコードを読み取ると、車体を切断する際に注意が必要なエアバッグやバッテリーなどの位置をモデル別に示した「救助カード」がオンラインで閲覧できるしくみに。

こうした情報は従来から公開されているが、閲覧するにはレスキュー隊員が事故現場で車種を特定する必要があった。QRコードの導入で、車種特定の時間を省き、迅速に救助活動を開始できるほか、車種を間違えることで起きる2次災害を防止できるという。

QRコードの貼付場所は車外から確認しやすく、同時に激しく損傷を受ける可能性が低い2カ所が選ばれている。なお、ダイムラー社はこのしくみが他社にも広く浸透することを願い、特許申請を見送った。

QRコードは2月以降に出荷される新車に貼付されるほか、1990年以降に生産された主要車両に関しては、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店で貼付を行うことが可能となっている。2月1日から4月30日までの期間、QRコードの貼付を無料で行う「レトロフィットキャンペーン」も実施するとのこと。