ロッテは31日~2月4日までの期間限定で、ラーメン店「麺屋武蔵」とコラボレーションした「味噌ガーナ」(850円)を数量限定、店舗限定で販売する。30日にはプレス向けの試食会が行われた。チョコレートとラーメン……しかも坦坦麺風という。気になる味わいに挑んできた。
ワインビネガーの入った赤玉
同商品は、ガーナチョコとごまペーストにワインビネガーを合わせた「赤玉」を味噌ベースのスープに溶かすと、坦坦麺風に味が変化していくというチョコラーメン。赤玉にはカイエンペッパーとパプリカパウダーがまぶされている。
赤玉の他には、麺屋武蔵特製のエビラー油「武蔵醤」といためたナッツと挽き肉や、3種のきのこ(しいたけ、しめじ、エリンギ)、4種の葉物野菜(ルッコラ、クレソン、セロリ、スプラウト)がトッピングされている。麺は中太の平麺を使用。
味の変化を楽しめる
さっそく同商品を味わってみた。運ばれてきて目を奪われるのは、麺の上に乗っている鮮やかな赤玉。食べ方は、「最初は普通に食べてみて、その後赤玉を麺とスープの中に沈めるといい」とのことなので、試してみることにした。
まず、チョコレートの入った赤玉部分を溶かしていない状態でスープを味わう。少し酸味のあるスープはさっぱりとしていて食べやすい。ルッコラなどの葉物野菜と合わせるととても爽やかだ。ナッツと挽き肉をいためた部分は辛さが刺激的。ナッツの歯ごたえが楽しいので箸が進む。このナッツ、チョコレートシロップに3日間漬け込んだナッツを油で揚げているという。
次に、赤玉をそのまま食べてみた。チョコレートとゴマペーストを練り合わせているだけあって、とても濃厚。そのままチョコレートとしても食べられる味わいだ。
それぞれの味を楽しんだ後は、赤玉をスープの中へ。チョコレートとゴマペーストが少しずつ溶け出していく。最初のさっぱりとしたスープにチョコレートとゴマのコクが加わり、味わい深くなってきた。ワインビネガーを使用しているからか、香りも豊かになっていく。とろりとしたスープはコシのある平麺によく絡み、チョコレートの甘さが、ラーメンに自然にマッチしている。さっぱりめのスープは濃厚に、刺激的な辛さはマイルドに変化していった。
食べ終えてみると、さすがチョコレートたっぷりの坦坦麺。どっしりとした食べ応えを感じた。赤玉には、板チョコレート約1/2枚分のチョコレートを使用しているという。
食卓にチョコレートを
今回のメニューについて、ロッテ広報・宣伝部PRグループ主査の大谷栄次氏と麺屋武蔵大番頭の矢都木二郎氏にお話を伺った。大谷氏は、チョコレートを日本人の約5倍食べるドイツ人やスイス人は、食卓にもチョコレートを出しているのではないかと予想。(日本でも)チョコレートのお菓子以外での用途を広げていきたいと検討していたそうだ。その際に、もともとチョコラーメンを作ろうとしていた麺屋武蔵から声がかかり、今回のコラボレーションが実現したとのこと。同コラボレーションは2009年より始まり、今年で6回目となる。
大谷氏は「チョコレートの調味料としての可能性を広げ、総需要を増やしたい。家庭の食卓にも置かれるようにしたい」とコメント。矢都木氏によれば、チョコレートに味が似ている調味料は「甘さ、香り、コク」の3点で、テンメンジャンだという。開発段階では、甘さのコントロールやバランスで苦労したそうだ。「チョコを調味料として、隠し味ではなく表味として楽しんでいただければ」と話してくれた。
販売店舗は、「麺屋武蔵」新宿本店、二天(池袋)、蒲田店の3店舗で、新宿本店と二天では2月3日からの販売。販売時間は14時~各店営業終了まで(各店1日20食限定)。
チョコレートとラーメンという驚くような組み合わせだが、そこにはチョコレートを調味料にしていきたいという両社の目指すものがあった。チョコレートの可能性を感じながら、ラーメンを味わうバレンタインを過ごすのも良いかもしれない。