mixiやFacebookなどのSNSを利用して友達にプレゼントを贈るサービス「ソーシャルギフト」を提供する企業や、その利用者が増えている。企業はなぜソーシャルギフトを始めたのか、利用者にはどんな利点があるのかを、ソーシャルギフトを提供している3社に話を聞いてみた。

Starbucks e-Gift」のイメージとギフトカードのキャプチャ。モザイク部分にオリジナルメッセージを入れることができる

スターバックス コーヒー ジャパンでは、スマートフォンやパソコンからバーチャルのギフトカード(オンラインチケット)を贈ることができるソーシャルギフト「Starbucks e-Gift」を1月15日に開始。ギフトカードにメッセージを添えたりデザインを選んだりすることができ、ギフトカードを受け取った側は全国のスターバックス店舗で500円までの全ドリンクと引き換えることができる。利用できるSNSは、同社公式ホームページからの場合は「Facebook」と「LINE」、そして電子メール。1月31日からは「mixi」上での販売も開始。同社は、ソーシャルギフト市場が今後拡大していくという予想から同サービスへ参入し、今後は販売チャネルを順次拡大していく予定とのこと。

BEER to friends」のWebサイト

キリンでは、プレミアムビール「GRAND KIRIN」(グランドキリン)の引換券(1本238円)が贈れるソーシャルギフト「BEER to friends」が好評だ。同サービスに先行して、抽選でGRAND KIRINをFacebookやTwitterに登録している友人にプレゼント(無料)するキャンペーンを2012年6月~7月に開催しており、ソーシャルギフトの先駆けとなっている。現在のサービスは「自分の贈りたいタイミングでプレゼントしたい」という要望に応えたもので、同社としても新しいビールギフトとして若い世代を中心に定着させたいという想いから始まった。クリスマス・正月・バレンタイン・歓送迎シーズンなど、贈り物のシーズンには売り上げが大きく伸びる傾向にあるとのことで、定着化は進んでいるようだ。

有楽製菓とジェミニウムでは、準チョコレート菓子「ブラックサンダー」のWebデコレーションサービス「My ブラックサンダー」を発展させたソーシャルギフト版「み~んなで贈る!!! My ブラックサンダー」を展開中。「My ブラックサンダー」は、ブラックサンダーのパッケージに写真やメッセージでデコレーションが行えるWebサービスで、バレンタインデーの義理チョコなど、1人から多人数へのプレゼントとして利用されてきた。ソーシャルギフト版はその逆で、Facebookの友人達と共同でパッケージをデザインして誰かに贈るという、多人数から1人への寄せ書き的なプレゼントとして考案(1セット20個入りで3,150円)。「My ブラックサンダー」を有楽製菓と共同運営するジェミニウムに話を聞いたところ、「SNSを利用して、贈り手の感謝の気持ちが伝わるサービスを増やしたかった」との考えから同サービスを開始し、今後は1人に対して複数人がプレゼントを送るシーン(送迎会など)に対しての認知を高めていきたいとのことだ。

ソーシャルギフトなら、ネット上での付き合いがメインの相手にも気軽にプレゼントを贈ることができる。ちょっとした感謝のしるしとして、利用してみると良いだろう。