国土交通省は29日、4月からの消費増税に伴い、タクシーの初乗り運賃を10円単位で引き上げる方針を固めた。

消費税率引き上げに伴うタクシー運賃の改定については、2013年10月29日付けの「公共交通事業における消費税の運賃・料金への転嫁の方法に関する基本的な考え方」を踏まえる。

初乗り運賃については、増税分を転嫁し、10円未満は四捨五入する。値上げ幅は、消費税率が5%から8%に引き上げられるのに合わせて約2.86%とする。例えば、東京都の主な地域では現在の710円から730円に値上げされる。

併せて、改定による増収が標準的な事業者の事業収入全体で消費税率引き上げ分相当となるよう調整し、改定加算距離を設定することを基本とする。なお、当該地域の事業者団体の要望等に基づき、例外的に初乗運賃額は変更せず、初乗りに係る距離を短縮することにより改定する方法についても認めるという。

改正タクシー適正化・活性化特措法に基づいて指定された準特定地域においては、地方運輸局長が公定幅運賃として公示し、これに基づいてタクシー事業者が届出を行う。そのほかの地域においては、地方運輸局長が自動認可運賃として公示し、これに基づいてタクシー事業者が認可申請を行う。