ルネサス エレクトロニクスとソニーは29日、ルネサス子会社のルネサス山形セミコンダクタが保有する鶴岡工場の半導体製造施設および設備を、ソニー子会社のソニーセミコンダクタに譲渡する内容の資産譲渡契約を締結した。譲渡額は75.1億円。譲渡実施日は3月31日。
鶴岡工場では、半導体前工程12インチウエハ生産ラインを所有する。ソニーは、ルネサス山形セミコンダクタが所有する鶴岡工場の半導体関連設備の一部をCMOSイメージセンサーの製造設備に改造、2014年3月31日にソニーセミコンダクタ株式会社 山形テクノロジーセンターを設立する。
ルネサスは、収益基盤の強化に向け国内グループの生産拠点の再編を行っており、中でも前工程拠点について、生産効率やコストパフォーマンスを基準に縮小・集約を進めている。一方ソニーは、イメージング関連事業をエレクトロニクスのコア事業の一つとして位置付け、モバイル機器市場での需要増を見込みCMOSイメージセンサーの生産能力を増強する施策を進めてきた。
今回、両社の意向が一致し、譲渡契約の締結に至った。ソニーの投資総額は、鶴岡工場の資産取得金額が約75億円、設備投資が約275億円で、総額約350億円。