川崎重工は23日、ニューヨーク市交通局(NYCT)向け新型地下鉄電車(R188)の初編成を含むベース契約車両の納入を発表した。

ニューヨーク市交通局へ納入されたR188地下鉄電車

今回納入された車両は、2010年5月に受注した新車23両・既存車改造10両を含むベース契約の3編成(1編成あたり11両)。新車となるR188地下鉄電車は、同社が2001~2005年に納入した既存車R142A地下鉄電車をベースに、地下鉄運行システムのさらなる運転効率・信頼性・安全性向上を図るべく、CBTC(Communication Based Train Control)方式の列車制御システムを採用した車両となる。

従来の列車制御システムが、走行レールに信号電流を流して制御情報を送るのに対し、CBTC方式では無線で制御情報を送り、この情報を車両で受信して速度を制御する。川崎重工は既存車のR142A地下鉄電車についても、「CBTC方式への改造はすべてヨンカース工場で行います」としている。

なお、NYCTとのベース契約に引き続き、2011年12月にオプション契約として新車103両・既存車改造370両も受注しており、2015年度末にかけて順次納入する予定だ。