札幌市交通局は22日、消費税率引上げにともなう運賃改定について発表した。2014年10月1日に実施予定だが、路面電車の普通運賃と地下鉄の1区運賃は据え置かれる。
同局は消費税率が5%から8%に引き上げられる4月1日ではなく、半年後に運賃改定を行うことに関して、「バスとの乗継割引を含め料金制度が複雑化しており、システム改修に時間を要するため」と説明。全体として税率引上げ分(105分の108、約2.86%)の範囲内で改定され、普通運賃・定期運賃とも四捨五入で端数処理を行い、10円単位の運賃とする。
路面電車の普通運賃は、四捨五入による端数処理の結果、現行運賃(170円)と同額となるため据置きに。路面電車の定期運賃は値上げされる。地下鉄の普通運賃のうち、端数が最も小さい区間である1区については、全体の改定率を税率引上げ分の範囲内とするため、端数の切捨てによって調整され、現行運賃200円のまま据え置かれる。
一方、バス事業者は4月1日に値上げを行う予定で、これに合わせて地下鉄のバス乗継料金も10円値上げに。10月1日以降、地下鉄の1区を除くバス乗継料金がさらに10円値上げされる。地下鉄と路面電車の乗継料金は10月1日から、地下鉄の1区を除き10円値上げとなる。
札幌市交通局の運賃改定については、今後、条例改正案が提出され、議会での議論を経た上で国土交通省へ認可申請を行う予定としている。なお、首都圏の鉄道事業者を中心に導入が進む1円単位の料金に関して、「ICカード乗車券『SAPICA』の普及率等を勘案し、現時点では導入の予定はありません」とのこと。