しなの鉄道は21日、今年夏からの運行開始を予定している観光列車のデザインを発表した。列車名称は「ろくもん(ROKUMON)」で、水戸岡鋭治氏(ドーンデザイン研究所代表)が列車デザインを手がける。
同社は昨年、新たな旅客需要の創造や沿線地域の活性化などを目的に、「列車自体が目的地」「地域の元気の起爆剤」となるような観光列車の導入を発表していた。軽井沢~長野間で、土休日や夏休み・冬休み・春休み期間など年間180日程度運行されるという。
観光列車に使用される車両は、同社の現有車両を改造した115系3両編成。列車名称「ろくもん(ROKUMON)」は、沿線地域を代表する戦国武将・真田氏の「六文銭(六連銭)」が由来で、外観も真田幸村の赤備えをイメージした濃い赤(「ろくもん」赤と呼称)が基本色に。真田氏の家紋「六連銭」「結び雁金」「州浜」をゴールドで配置したデザインとなる。
車内の座席数は72席(1号車24席、2号車28席、3号車20席)で、車内の床やイス、テーブルなどに長野県産材を使用。1号車は中央に子供の遊び場を設置し、ファミリーやグループ向けの車両とする。2号車には沿線地域の景観を楽しみながら食事できるカウンター席やソファ席を配置。3号車は、「2人組のお客様が個室的な空間の中で、食事を楽しむことができる車両」になるという。
デザイナーの水戸岡鋭治氏は、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」に代表されるJR九州の車両をはじめ、地方私鉄・第3セクター鉄道の列車デザインも多く手がける人物。「ろくもん(ROKUMON)」においても、ロゴを多用した外観、木製素材をふんだんに使用した車内空間など、「水戸岡デザイン」ならではの車両となるようだ。