講談社は20日、講談社現代新書『孤独な日銀』を発行した。著者はクレディ・スイス証券チーフ・エコノミストの白川浩道氏。価格は760円(税別)。
同書籍は、「日銀とはどういう組織でどのような業務を行っているのか」、「政府との関係はどのようになっているのか」、「日銀という組織は将来的にどうあるべきなのか」など、日銀という組織を論じたもの。組織としての日銀を描写することで、机上や市場の金融政策論には表出しない、実際の政策運営の躍動感を感じることができる内容となっているという。
主な内容は、「第1章 日銀マンとは何者か―巨大組織に潜む『エリート意識』の構造」、「第2章 日銀という組織―なぜ人々は『過度な期待』を寄せるのか」、「第3章 日銀の歴史と総裁たち―『財政・金融の分離』と『独立性』への疑問」、「第4章 最高意思決定機関への懸念―問われる審議委員の存在意義」、「第5章 日銀の孤独と悲劇―『独立性』と『共同責任』の狭間で」などとなる。
著者の白川浩道氏は1961年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。1983年、日本銀行に入行し、金融研究所エコノミスト、国際局兼企画局調査役などを歴任した後、退職。現在はクレディ・スイス証券チーフ・エコノミストを務める。主な著書に『マネーサプライと経済活動』(東洋経済)などがある。