スウェーデンのボルボ・カー・グループは、米国で開催中のデトロイトモーターショーにて、「コンセプト・XCクーペ」を公開している。同社のコンセプトカー3部作の第2弾となるもので、最先端のスポーツギアから着想を得たデザインだという。
ボルボは次世代車台のスケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ(SPA)導入を控えており、コンセプト3部作はこれに合わせた新たなボルボのデザインを確立するためのものだ。「コンセプト・XCクーペ」はクロスカントリーモデルでありながら、クーペの流麗なラインをデザインに取り入れたモデルとなっている。
ボディは3ドアハッチバックだが、リアシートやラゲッジスペースを十分に確保したボディ形状に。21インチのホイールや、それをカバーするホイールアーチ、さらにボディサイドのスキッドプレートがオフロードモデルとしての迫力を演出している。ボディは高強度ボロンスチールを広範囲に採用し、独創的なデカップリング構造によって安全性を高めた。
同モデルのデザインは、スウェーデンのPOC社のハイテク・スポーツギアからインスピレーションを得ているという。POC社はロッククライミングなど重力に挑戦するスポーツ選手に向けたプロテクトギアを開発している企業だ。
ボルボでは1997年の「V70 クロスカントリー」を皮切りに、XCという新しいセグメントのモデルレンジを拡大させてきた。現在は、「V40 クロスカントリー」「XC60」「XC70」「XC90」をラインアップしている。「コンセプト・XCクーペ」のデザインはこれらのモデルの今後の方向性を示唆するものといえる。