iCloudメールには、IMAP(Internet Message Access Protocol)というプロトコルが採用されている。インターネット接続サービス業者(プロバイダ)の多くが採用しているPOPとは異なり、送受信したメッセージはサーバ上の領域に保管され、必要に応じて手もとのパソコンやiPhoneにダウンロードするしくみだ。

IMAPのメリットは、タイトルや送信者名を見てメッセージを受信するかどうか決定できること。ダウンロードしないかぎり手もとのマシンのディスクスペースは消費されないため、モバイル向けのメールサービスといわれている。場所やマシンを選ばず、同じ状態のメールボックスにアクセスできることも大きなメリットだ。

しかし、メッセージはサーバ上に保管されるため、まめに削除しないかぎり次第に空き領域が圧迫されてくる。iCloudメールの場合、削除したメッセージはサーバ上の「ゴミ箱」へ移動されるに過ぎず、削除したつもりでも実際にはサーバ上に存在し続けていることがある。

『メール』でiCloudメールのゴミ箱を開き空にするだけのかんたんな作業だが、意外に気付かず貴重なiCloudストレージを圧迫しているユーザは多いはず。無償提供されるiCloudストレージは5GB、それ以上必要な場合は有償になるため、ときどき意識してゴミ箱を空にする習慣を身につけよう。

操作手順をカンタン解説

1 『メール』がiPhoneのディスクをどれだけ消費しているか調べたところ、大量のメッセージがあるにもかかわらずわずか85MB。それはiCloudメールが「IMAP」を利用しているからだ

2 iCloudメールのゴミ箱を削除するには、『メール』を起動してiCloudアカウント画面を開く

3 「ゴミ箱」をタップする

4 「「ゴミ箱」の内容が表示されるので、画面右上の「編集」をタップし、そのあと右下の「すべて削除」をタップする

5 「すべて削除」をタップし、ゴミ箱を空にする

6 ゴミ箱にあった数十通のメッセージを削除したところ、iCloudメールのディスク消費量が約11MB減少した。不要なメッセージを整理すれば、貴重なiCloudストレージの容量をかなり回復できるはず

(提供:iPad iPhone Wire)