1月10~12日の3日間にわたり、幕張メッセで開催された「東京オートサロン2014 with NAPAC」。屋外会場では、カスタムレーシングカーの華麗な走りを楽しむイベントが開催された。「D1グランプリ」は2014年のキックオフイベントとして、2013年シーズンに活躍した8人のドライバーがテクニックを競った。「チームオレンジ」の6台のクルマによるシンクロナイズド・ドリフトも披露された。

後輪を滑らせ、タイヤから紫煙を上げて競技者が入場

2013年シーズンを戦った8台がそろった

「D1グランプリ」の「D」はドリフトの頭文字。急カーブに突入し、後輪を滑らせ、前輪をクルマの向きとは逆向きに切ってコーナーを脱出する。ときには前後輪とも滑らせた「4輪ドリフト」で車体をコントロールする。走行タイムよりも、「カッコよさ」「クルマのコントロールテクニック」を競うモータースポーツだ。

「D1グランプリ」は従来、ドリフトの安定感や美しさを競う競技で、審査員の主観による得点を競う。しかし今年から、車両にGPS装置を搭載した機械審査システム「DOSS(D1 Original Scoring System)」が導入された。速度、加速度、角度、角度の安定度、振り出しの素早さなどが数値化され、コントロール技術も重視。これに審査員の感性による評価を加えて総合的な得点が決定される。

キックオフイベントは、10日、11日、12日の得点を合計して順位を競った。8人のドライバーがそれぞれ決められたコースをドリフトで周回し、ラストは所定の枠の中にピタッと停止させるまでのドリフト走行が評価される。停車して間もなく電光掲示板にポイントが表示され、新しいD1時代の幕開けをアピールした。

トップランナー川畑真人選手(RPS13)は安定のドリフトと正確なコース取り

末永直登選手(S15)は迫力のドリフト、ラストの停止位置もピタッと決めて、10日の最高得点100.03を獲得

佐久間達也選手(S15)はドリフト終了からの立ち上がりをキメた

斎藤太吾選手(JZX90)の「マークII」は45度でカーブを離脱、大胆に後輪を振って逆向きのカーブへ

野村謙選手(ER34)は初日に車体トラブル発生、不本意な結果となった

これぞドリフト走行! と力強さを見せつけた織戸学選手(ZN6)

日比野哲也選手(ZN6)は大胆に後輪を滑らせつつ、前輪は進路をしっかりと見据えていた

観客の目前で車体を立て直す内海彰乃選手(PS13)

8人の競技終了後は、ドリフトレーシングチーム「チームオレンジ」によるドリフトショーが披露された。チームカラーのオレンジ車が3台、ブラック車が3台の計6台が会場を舞う。まるでシンクロナイズドスイミングやフィギュアスケートのようでもあり、観客から喝采を浴びていた。

なんと、6台が並んで大回転!

逆方向の3台同士が中央で交差する

2014年の「D1グランプリ」は全5戦が開催される予定(日程は別表参照)。富士スピードウェイの開幕戦のチケットは、携帯サイト会員向けには1月17日から、一般販売は1月18日からローソンネットショッピングなどで販売開始するとのこと。

迫力の「追走バトル」も、「D1グランプリ」の醍醐味だ

「D1グランプリ」2014年の開催スケジュール

第1戦 3月29・30日 富士スピードウェイ・レーシングコース(静岡県)
第2戦 5月24・25日 鈴鹿サーキット(三重県)
第3戦 7月26・27日 オートポリス(大分県)
第4戦&第5戦 8月22~24日 エビスサーキット南コース(福島県)
第6戦&Ex. 10月17~19日 お台場NOP地区・特設コース(東京都)