JR東海は15日、耐震化工事を行っていた掛川駅北口駅舎について、工事の完了を発表した。1月26日始発から供用を開始する。

耐震化工事が終了した掛川駅北口駅舎(JR東海提供、1月15日撮影)

掛川駅北口駅舎は、1933(昭和8)年に建設された木造駅舎。JR東海は2008年に耐震建替え工事計画を表明したが、地元市民から木造駅舎保存を求める声が続出。翌年には掛川市長から公式にJR東海へ木造駅舎保存の要望が伝えられた。

その後の両者の協議により、木造駅舎存続には1億1,000万円の地元負担が必要であることが判明。掛川市は国の補助金と市の負担分を除いた5,000万円を寄付で集めることとし、2010年から寄付金の募集を開始。

2011年には、従来の駅舎をいったん解体し、既存の材料を可能な限り使用して元の外観を復元する方法により、耐震化工事を実施することでJR東海と掛川市が合意。寄付金募集を開始してから約2年後の2012年1月には、目標金額の5,000万円を達成した。

駅舎解体工事は昨年5~6月にかけて行われ、7月には新駅舎建設に着工。現在は工事の仮囲いも撤去され、復元された木造駅舎が元通りの姿を現している。