祖父母から子供へのプレゼント。大変ありがたいものだが、時に「これは正直迷惑……」と思うものをいただいて、困惑することもある。0歳から15歳の子を持つ母親に実例を聞いてみた。
いつの時代にも男児の心を鷲づかみにするテレビの戦隊ものシリーズ。しかし、関連する玩具は、母親たちにはあまり評判がよくないようだ。その理由は、「音がうるさいのと、パーツを買い続ける仕組みになっているのが嫌だから」(42歳パート 10歳・6歳男児)など、1つのもので完結せずに、十分に満足して遊ぶためには次々と買い足していかなければならないというビジネス的な玩具の在り方を嫌う人の声が多かった。
また、女児の場合は人形セット。「同居の祖父から動物の人形セットをもらった。女の子の憧れだが、既存の玩具の片付けもままならないのに、『片付けられないものはいらない』という日々の教育が台なしに。一緒に片付けてあげると言っていたのにきかず、案の定リスやウサギは家に帰れず野宿状態」(30歳派遣社員 7歳女児)。
確かに、親にとって玩具というのは"後片付け"という点で、仕事が増える要因。自分で片付けることができない小さな子供は、物が増えていくことが親にとっては大きななストレスにもなる。そして、いただいても使えないもので困るという意見には次のような声があった。「自転車。先に三輪車が欲しかった。スペースも取るし、まだまだ乗れないし、置き場所に困っている」(37歳会社員 2歳男児)。
「夫の子供時代の本をもらったが、虫がわいていて捨てた。夫の子供時代の服ももらったが、未使用で上質なものとはいえいくらなんでも時代が違い過ぎて正直迷惑」(37歳主婦 6歳・3歳男児)。
「洋服のプレゼント。私の趣味と合わない物もあり、いただいて困る時もある。こちらへのリサーチなしにプレゼントを用意してくれたけど、既に持っている物をプレゼントされると困る。同じ物は何個も要らない」(28歳主婦 3歳・1歳男児)。
これは片付けの問題とも似ているが、収納や保管場所にスペースが必要な大きなものをプレゼントする時には、子供の成長や相手の好みを考えた贈り物をしてほしいものだ。そして、こういったありがた迷惑なプレゼントをもらわないための対策として、次のような回答もあった。「はじめからもらわない。遠方なので、好きなものを買うようにお金でいただく」(45歳パート 15歳女児・5歳男児)。
「『欲しい? 』ときかれれば、小さな子供は『うん』と答えるもの。ポリシーで与えていないものもあるので、一応親に確認するようお願いしている。処分するのも罪悪感があるので」(38歳ライター 7歳男児)。
かわいい孫が喜ぶ顔を見たいという祖父母の思いは共通。しかし、喜んでもらえる贈り物は、一方的なものではなく、お互いの気持ちを大事にした日ごろのコミュニケーションがあってこそ、なのかもしれない。