ボーナス支給後に買い物で散在してお金ゼロ…。そんな時代があったことが懐かしいですね。今や60.7%の人がボーナスを預貯金に回す時代なのだそうです。 しかも、ボーナスの50%以上を貯金すると答えた人が全体の88%以上。全額預けると答えた人も25%いますので、いかにボーナスを使わずに貯めておこうという人が多いかがわかります。

ボーナスの使い道に関するアンケート

ただ、ちょっと残念なのが全体の86.3%の預け先が普通預金ということ。定期預金の利用は50%にとどまっています。せっかくお金を貯めるなら、1円でも多く増えたほうがいいのですが、普通預金では貯まらない理由を見てみましょう。

普通預金では貯まらない! ネット定期のほうがお得

現在の普通預金金利は一般的に0.02%です。1年の定期預金だと0.025%。確かにこれだとあまり変わらない気がしてしまいます。しかし、ネット定期(ネット銀行やネット支店で取り扱う定期預金)だと、その10倍という高い金利なのをご存じでしょうか? たとえば、ソニー銀行だと1年定期で年0.25%(税引前)と一般の銀行の10倍の金利です。さらにキャンペーンを利用すればもっと魅力的な金利のものも。じぶん銀行なら、1月31日まで3カ月ものの円定期預金が実質年率合計1.0%(税引前)のため、その差はなんと約50倍にもなります。

たとえば、500万円を普通預金に預けた場合の1年後の利息は1000円(税引前)です。これだと、確かに悲しくなります。しかし、これがネット定期年0.25%(税引前)を利用したとすると、1年後の利息はなんと1万2500円(税引前)です。0.02%と0.25%と利率だけをいわれてもピンとこなかった金利の差。それが1000円と1万2500円といわれると、急にその差が明確になります。これなら、ネット定期に預けたほうが得だということが誰でもわかるでしょう。

定期預金には"雪だるま効果"というすごい力がある

しかも、定期預金には"複利効果"というすごい力があります。これは別名"雪だるま効果"というものですが、預けて1年後に元金+利息がついた預け入れ金。翌年はさらにその預け入れ額を元金として運用されます。何もしていなくても、少しずつ元金が増えていくのです。

この複利効果をもっとわかりやすくあらわした言葉に「72の法則」というのがあります。これは、金利×期間が72になると、元金が2倍になるという法則です。たとえば、金利が8%であれば、8×9が72ですから、9年後には預けた元金は2倍になるというわけです。つまり、金利1%なら72年後、金利2%なら36年後、金利3%なら24年後に元金は2倍になるのです。

「そんな高い金利があるはずない!」と皆さん思うかもしれませんが、アベノミクスの目標は脱デフレ。物価上昇率2%を目指しています。物価上昇率2%だから、銀行の1年定期も2%になるという単純なものではありませんが、これから先には、定期預金金利2%という時代が来ない、とはいい切れないのです。先ほどの500万円の例でいけば、30歳のあなたが500万円を利率2%の定期預金に預けて、36年間放っておくと、66歳のときには1000万円になってあなたのところに戻ってくるのです。ちょうど、仕事もリタイアする時期に、そんな自分へのプレゼントができたら、ステキではありませんか?

今がチャンス!! ネット銀行のキャンペーンを利用しよう

ネット定期は12月から1月にかけて、ボーナスキャンペーンと銘打って各行、金利の上乗せをしてきます。たとえば、住信SBIネット銀行が、「2013 冬の資産運用応援特別企画」を実施。「6カ月」「1年」「5年」に関して、それぞれ年0.2%、年0.25%、年0.30%(すべて税引前)を適用しています。ソニー銀行も「円定期特別金利」を実施。「6カ月」「1年」の金利がそれぞれ年0.25%(税引前)になります。

住信SBIネット銀行やソニー銀行の場合、「6カ月」や「1年」定期が年0.25%(税引前)の金利になります。一般銀行の10倍ですから、これは見逃す手はない! といいたいところですが、定期預金にはひとつ注意点があります。それは、1度預けたものを途中で解約すると、ペナルティが適用されて、受取利息が減ってしまうことです。つまり、定期預金に預けたら満期まで持つのが鉄則ということになります。普通に考えれば、6カ月や1年を預け放しにしておくのはそんなにむずかしいことではない気がします。

でもちょっと待ってください。先ほども少し説明しましたが、今はまさに「アベノミクス」の時代。景気は少し上向きになる兆候があります。株価も1年で2倍近くに上がりました。景気が良くなるにつれて起こるのが金利の上昇です。定期預金の金利は市場金利に連動していますから、もしかしたら、3カ月先、6カ月先、1年先には金利が上がっているかもしれません。たとえば、3カ月先のネット定期の金利が市場金利に連動して「0.4%」に上がっていたとしたら、預け替えたいと思うのは当然です。さらにもっと金利が上がる可能性があると考えると、頻繁に預け替えることもあるかもしれません。

それを考えると「長期での預け入れが不安」という方は、先ほど上げたじぶん銀行の、「3ヶ月もの円定期預金」が安心かもしれません。2014年1月31日までに新しく口座を開設し、「3ヶ月もの円定期預金」に預け入れた方を対象に、実質年率が1.0%(税引後 年0.79%)になるというキャンペーンを行っています。最初の口座開設から、その後の各種取引もメインはスマートフォンと携帯から行えるため、手軽に始めることができるのも特徴です。短めの定期預金に預けて、自動継続でつないでいけば、いざ、金利上昇でどこかのネット定期で破格の金利上乗せが実施されたとき、すぐに利用することができるのです。

今まであまり考える必要がなかった「金利の上昇への備え」。今年は頭の片隅にそのことを踏まえて、運用していくことが大切です。1円を笑うものは、1円に泣く。運用は1円でもムダにせず増やす者が笑うのです。ぜひ、こういった機会に考えてみたいものですね。

ボーナスの使い道と預金に関するアンケート
アンケート対象:マイナビニュース会員20代・30代限定
期間:2013/10/29~2013/10/31
方法:回答者限定(ログイン式)アンケート
有効回答件数:300件