乾燥は薄毛ではなくフケ・かゆみに影響!　今すぐすべき4つの乾燥対策

空気が乾燥する冬になると、頭皮がかゆくなったりフケがよく出たりする。そんな悩みはないだろうか?　頭皮も皮膚の一部。頭皮ケアの基本的な考え方は肌の手入れと同じ。かゆみやフケは、誤った手入れによる「頭皮の乾燥」が原因かもしれない。頭皮全体がかゆいなら「頭皮が乾燥している」、一部がかゆいなら「こすり過ぎなどで頭皮が傷ついている」可能性がある。

皮脂の摂り過ぎは頭皮トラブルの元!

「頭皮を清潔にすること＝汚れや皮脂をしっかりとること」だと勘違いしていないだろうか?　そもそも皮脂は悪いものではない。皮脂とはがれた角質は混ざり合って皮脂膜となる。そこにはいくらかの常在菌が棲んでいるが、それは健康な頭皮本来のあるべき姿。皮脂膜は皮膚に潤いを与えると同時に、外部からの物理的刺激や化学的刺激の侵入も防いでいる(バリア機能)。

それなのに、洗浄力の強いシャンプーで、しかも頭皮に爪をたててゴシゴシと洗ってしまったら、必要な皮脂まで取り過ぎてしまう。その結果、頭皮のバリア機能が低下し、かゆみ(炎症)が起きたり、角質(フケ)がたくさんはがれてフケが出たりしてしまうのだ。

ちなみに、頭皮の「乾燥」が直接薄毛の原因になることはない。頭皮の洗い過ぎ(頻度やゴシゴシ粗い)は、ヘアサイクルの成長期が終わりに近づいた髪や、休止期(いつ抜けてもいい状態)にある髪が早く抜ける原因にはなるが、通常ならば3カ月もすればまた髪が生えてくる。

「薄毛」になるのは、加齢やホルモン分泌の変化、血流の低下などの要因で髪の成長のサイクルが乱れ、抜ける毛よりも新たに毛が生えてくる髪の伸びが遅くなったり細くなったりし、ついには生えなくなるからである。

年齢を重ねると、頭皮も「乾燥肌」に

年齢を重ねると、頭皮を守っている皮脂や天然保湿因などが若い頃よりも減ってしまう。こうした加齢による変化も、頭皮が乾燥しやすくなる原因になる。年齢を重ね、頭皮がかゆいなど敏感になった肌に気づいたら、シャンプー選びにこだわって、洗いすぎを見直してみよう。

対策1)意外と知らない頭皮に優しい手・指づかい
洗髪も頭皮を洗うのも、顔を洗うときと同じように「優しく低刺激」が基本。つまり、毛穴につまった余分な皮脂や古い角質をシャンプーの泡の中に溶かして落とすイメージなので、ゴシゴシ洗いは不要である。

コツは指の腹(指紋の中心から第一関節の間)を使い、上から下にではなく、下から上に向かって力を入れず洗うこと。親指以外の4本の指のみで洗うのがちょうどいい力加減。脇が横に開かないように洗うと、力が強く入らないで済む。すすぎの時にも、皮脂を落としすぎてしまうほどの熱いお湯はできるだけ避けるようにしよう。

対策2)シャンプーはアミノ酸系界面活性剤を選ぶ
石油系界面活性剤のシャンプーは洗浄力が強すぎる可能性大。頭皮の乾燥予防や頭皮が敏感になっている時は、アミノ酸系界面活性剤使用のシャンプーがお勧めだ。

シリコン、ノンシリコンをどう使い分けるといいか?　髪のツヤを守りたいならシリコン入りのシャンプー・コンディショナーを、頭皮にやさしく洗いたいならノンシリコンのシャンプー・コンディショナーを選ぶようにしよう。また、スカルプパックコンディショナー(男性用)は頭皮につけるためのコンディショナーになっているので、頭皮の健康重視の人にお勧めだ。

対策3)頭皮マッサージは髪も頭皮も渇いている時に
髪と頭皮の健康のために、頭皮の血行を良くしておこう。ただし、マッサージをする時に、頭皮をこすりすぎないよう気をつけたい。

濡れた髪・頭皮は傷つきやすいので、マッサージは髪も頭皮も渇いた状態で行う。指先を使うのではなく、手の平で包み込むようにしながら、やさしく頭皮を動かすだけでOK。強くもみこまないようにしよう。この時も、脇を横に開きすぎないように行うと力加減がちょうどよくなる。

対策4)ストレスをため込まない
ストレスが続くと地肌や髪の老化を早めてしまう。自分に合ったリラクゼーションを取り入れて、ストレスをため込まないよう心がけよう。十分な睡眠もストレス解消に役立つ。

からだエイジング