日本銀行は9日、2013年12月の「生活意識に関するアンケート調査(第56回)」の結果を発表した。それによると、景況感DIはマイナス9.2で、前回(9月)より悪化したことがわかった。
同調査は、2013年11月8日~12月4日の期間に郵送にて行われ、満20歳以上の個人2,241人から有効回答を得た。
現在の景気が1年前と比べて「良くなった」から「悪くなった」を引いた景況感DIはマイナス9.2となり、前回のマイナス8.3と比べて0.9ポイント悪化。先行き(1年後の景況感DI)についてもマイナス14.0と、前回のマイナス9.6より4.4ポイント悪化した。
現在の景気水準については、「悪い」と「どちらかと言えば、悪い」と回答した人の合計は40.9%となり、前回の41.5%より0.6ポイント減少した。
景気判断の根拠を聞くと、「自分や家族の収入の状況から」が最も多く58.4%。次いで、「勤め先や自分の店の経営状況から」が34.1%、「商店街、繁華街などの混み具合をみて」が21.6%となった。
金利水準についての見方は、「金利が低すぎる」との回答が前回比6.2ポイント増の50.4%。一方、「金利が高すぎる」は同1.3ポイント減の11.2%、「適当な水準である」は同3.9ポイント減の35.6%だった。
現在の暮らし向き(1年前対比)について見ると、「ゆとりが出てきた」から「ゆとりがなくなってきた」を引いた暮らし向きDIはマイナス36.2となり、前回のマイナス36.9と比べて0.7ポイント改善した。
収入の増減(1年前対比)について質問したところ、「減った」は前回比1.2ポイント増の40.6%。他方、「増えた」は同0.3ポイント減の8.4%、「変わらない」は同1.1ポイント減の50.5%となった。先行き(1年後)についても、「減る」が37.8%と前回より1.8ポイント増加した。
1年後を見た勤労者の勤め先での雇用・処遇の不安を尋ねると、「かなり感じる」は前回比0.7ポイント増の31.9%、「少し感じる」は同4.4ポイント減の47.1%。一方、「あまり感じない」は同3.5ポイント増の20.7%となった。
現在の物価に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(「かなり上がった」と「少し上がった」の合計)が前回比0.5ポイント減の67.0%。それに対して、「ほとんど変わらない」は同1.2ポイント増の29.3%、『下がった』(「少し下がった」と「かなり下がった」の合計)は同0.5ポイント減の2.9%となった。
日本経済の成長力について見ると、「より高い成長が見込める」から「より低い成長しか見込めない」を引いた経済成長力DIはマイナス34.7となり、前回のマイナス36.8から2.1ポイント改善した。