東京都台東区・浅草寺は2月3日、年中行事「節分会(せつぶんえ)」を開催する。
新年を祝うと同時に、厄を払う
「節分」には"季節を分ける"という意味があり、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日を示す。江戸時代以降は特に立春(2月4日頃)の前日を指すことが多く、一般的には、年齢の数だけ豆を食べて新年を祝うなどの風習で知られている。
また旧暦では元旦と節分の日が近いため、もともとは大晦日の習俗であった宮中の鬼払いの儀式「追儺(ついな)」も取り入れられ、江戸時代には庶民の間に広まった。人々は大声で豆をまいて悪鬼を払い、間口や窓にヒイラギにイワシの頭を刺したものを吊るして魔除けとしたという。このような節分の行事を初めて寺院で大規模に行ったのが同寺であり、その様子は「江戸名所図会」に残されている。
当日は、正午と14時頃に、伝法院から本堂へ一山住職と年男による練行列を行う。そののち、本堂東側回廊の外に設置された特設舞台から年男による豆まきと、三大寺舞(じまい)の1つである「福聚(ふくじゅ)の舞」(七福神の舞)の奉演が行われる。
そのほか、10時頃には浅草寺幼稚園園児による豆撒きや、夕刻には「浅草観音文化芸能人節分会」といった行事も実施する。なお、同寺の豆まきでは、観音さまの前には鬼はいないということから「鬼は外」とは唱えず、「千秋万歳(せんしゅうばんぜい)福は内」と発声するという。
場所は、浅草寺(東京都台東区浅草2-3-1)。その他、詳細は同寺Webページで確認できる。