この時期になると、会社内でも「年賀状の必要な取引先は」「社内のだれに送るか」など話題になりやすい。他の国ではどんなことをしているのだろうか。
時代にあわせた年賀状を
年賀状のように、新年に郵便はがきやカードを用いたあいさつ状は、韓国や中国、台湾にも似た風習がある。日本に比べればまだまだ少ないが、最近では中国が年賀状に力を入れている。日本の年賀状は法人が25%、個人が75%という割合だが、中国では法人間で使用されることが圧倒的に多いようだ。
アジアを越え見てみると、欧米などではクリスマス・カードで新年のあいさつを済ませてしまうため、年賀状の文化はないのが現状だ。
日本郵便がフランスの郵便事業「ラ・ポスト(フランス郵政公社)」に年賀のプレゼンを行った際は、驚きの表情だったそうだ。日本では当然のように認識されているが、同じ形のはがきの枠の中を自分らしくデザインすることや、くじがついていることは「信じられない」ことだったらしい。
国や文化が異なるからこそ生まれる違い。「ルールの中でいかにオリジナルなものを作るか」という日本人らしい発想から生まれた年賀状。今後、世界で認識され、広まっていくこともあるかもしれない。