食の安全を守る農林水産省の職員食堂は一般にも開放

タニタ食堂が有名になったことで社食が脚光を浴びているが、社員食堂がある企業はほんの一部。リーズナブルでこだわりのメニューもある社食を味わってみたいなら、一般の人にも開放されている社食や職員食堂を利用してみてはいかがだろう? 実は、役所等の公共施設では、誰もが利用できる食堂を展開していることが少なくないのだ。

農水省ならではのメニューがずらり

まず紹介したいのが、食の安全や安心、自給率向上に励む霞ヶ関の農林水産省の2つの職員食堂。霞ヶ関の他の役所の食堂は皆、入り口で手続きやチェックを受けなければならないが、農林省北別館入り口からは手続きなしで食堂に入ることができる(他の入り口からだと手続きが必要)。

さすが農水省の職員食堂。メニューにはカロリーのほか、自給率まで書かれている

和食・カフェテリア「咲くら」は、日本の食料自給率・主食の米・国産食材にこだわっていて、メニューにはカロリーはもちろん、自給率まで記されているというこだわりよう。取材した当日のお勧めはクジラだというので、イワシクジラのステーキ膳を奮発すれば、その中身の豪華さと質・量に圧倒された。国産米と国産味噌でつくられたみそ汁、デザートも付き1,000円はお値打ち。懐具合に合わせてメニューを選べるよう、単品150円からそろうカフェテリア方式もうれしい。

もりそば200円から、値段も味も満足!

もうひとつ農林水産省からエントリー。北玄関入り口近くの「そば・うどん日豊庵」は、国産そば粉や強力粉100%の食の安全をうたうお蕎麦屋さん。もりそば200円から2食セット480円までと、コストパフォーマンスが高い。

この価格なら湯通しするだけの立ち食いレベルなのだろうと思いきや、生麺を茹で冷水で締めてそばを出してくれるのは有り難い! 口に入れるとしっかり腰もあり、国産そば粉100%の香りもすばらしい。ちなみにここは他の省庁にも出店しているとのこと。

安くておいしいお蕎麦が魅力の 「そば・うどん日豊庵」

●Information
手しごとや 咲くら
そば・うどん日豊庵
住所:東京都千代田区霞が関1-2-1 農林水産省 北別館 1F
営業時間: 手しごとや 咲くら11:30~14:30 /そば・うどん日豊庵11:30~15:00
定休日:土曜・日曜・祝日及び閉庁日、12月29日~1月3日は休み
アクセス: 東京メトロ霞ヶ関駅A5出口を出てそのまま直進、約50メートル先の右側のビル、
中央合同庁舎第1号館(北別館)

台東区役所ではパンダカレーが人気

次にJR上野駅近く台東区役所地下にある「さくら」へ。この店の超人気メニューである「パンダカレー」(500円)にありつこうと道を急いだが、一日限定10食のパンダカレーは既に売り切れの点灯が……。12時前に食堂に着いたのにと肩を落とすが、豊富なメニューから440円の気まぐれ弁当を選択。取材当日は、牛野菜いためとコロッケ、惣菜、みそ汁がセットになっていた。

「豪華ですね」と定食を出してくれた女性に言うと、「もっと豪華な日もありますから毎日来てください」と接客も優秀。味も量も大変満足! 次回は開店時間の11時に来てパンダカレーを必ず食べようと決意もあらたに店を出た。

上野動物園のお膝元らしく、「さくら」ではパンダがメニューを彩る

●Information
チカショク さくら
住所:東京都台東区東上野4-5-6 台東区役所 B1F
営業時間:11:00~15:00ランチ営業
定休日:土曜・日曜・祝日
アクセス:上野駅から徒歩3分稲荷町駅から272m

今回紹介した以外にも、実は一般も利用できる食堂は結構ある。あなたの職場の近くにも、名・食堂がそっと存在しているかも!?