玄人志向は21日、秋葉原UDXにおいてユーザーイベント「玄人志向大感謝祭 in AKIBA」を開催。あの「謎のサングラス男」やテクニカルライターの高橋敏也氏などが登場し、注目製品についての紹介を行った。
サングラス男氏は最初のセッションで、電源についてレクチャー。マザーボードやグラフィックスカードに比べ、テーマとしてはちょっと"地味"ではあるが、自作PCにおいて、電源が非常に重要なパーツであることは間違いない。弊誌読者の皆さんにとっては常識だろうが、PCの安定動作のためには、決してケチってはいけない部分である。
2013年の電源に関するトレンドで一番大きかったものは、Haswellへの対応だろうか。HaswellのC6/C7ステートのために、電源規格「ATX12V Ver2.4」が策定。+12Vラインの最小電流が0.5Aから0.05Aに変更された。Haswellの省電力機能を利用するためには、この0.05A出力に対応している必要があり、店頭では「Haswell対応」が1つのウリとなっていた。
来年の電源がどうなるか……であるが、玄人志向は低負荷時の効率に注目しているという。電源の効率と言えば80 PLUSの認証であるが、規定されているのは負荷が20%、50%、100%時の効率だけなので、例えば同じPlatinum電源であっても、規定がない10%時の効率は製品ごとに大きく異なっているそうだ。
とはいえ、もともと消費電力が小さい領域での差であるから、これで節約できる電力自体も小さいだろうが、ちりも積もれば…という話もある。サングラス男氏は「普通にWEBを見ているときなど、消費電力はせいぜい50Wとか100W。低負荷領域の方が使っている頻度は高いので、玄人志向は10%時の効率も重視している」とアピールした。
玄人志向の製品はその名称通り「玄人」向けであったが、「これから玄人を目指す初心者」向けの製品ラインナップとして、「NEXT」シリーズを新たに展開することも明らかにされた。玄人志向の製品はマニュアル無し、サポート無しというのが特徴だったが、NEXTシリーズでは初めてマニュアルを添付して、メールによるサポート体制を用意する。
NEXTシリーズの電源では、コストパフォーマンス重視のBronze電源「PWN500-B」と、品質重視のPlatinum電源「PWN500-PL」の2種類を投入する。定格出力はどちらも500Wで、裏面配線用の延長ケーブルも付属するという。発売は来年3月の予定だ。
電源はトラブルが起きやすいパーツであるだけに、信頼性が非常に重要だ。玄人志向の電源について、サングラス男氏は「海外から製品を持ってきて箱に詰めて売っているだけではない。日本でしっかり評価して、日本向けに開発している」と強調。「責任を持って開発していく」と約束し、セッションを終えた。
なお、会場の展示エリアでは、新製品の紹介も行われていた。以下、いくつか注目したものをピックアップしてみたい。