皆さんは、普段どんなスタイルで音楽をお聴きになっているだろうか。CDプレーヤー?アナログレコード?パソコン?それともスマートフォン? 近年急速に進んでいる音楽ソースのデジタル化により、音楽のリスニングスタイルはPCやスマートフォンを中心としたものへと大きく変化している。

デジタルデータとして保存されるようになった音楽は、従来のCDとは違い物理的な制約がなく、メモリやHDD、NAS(ネットワークHDD)、クラウドなどあらゆるメディアへの保存が可能となった。それに伴い、様々な場所に分散して音楽ソースが保存されることも多くなったが、それらを快適に楽しむために生まれたのが、本レポートでピックアップする「ネットワークオーディオ」と呼ばれるリスニングスタイルだ。

最新リスニングスタイルに最適なネットワークオーディオとは?

ネットワークオーディオとは、主に家庭内のLAN(ローカルエリアネットワーク)を経由して、HDDなどに保存された音楽ファイルを、パソコンや対応オーディオ機器で再生できるリスニングスタイル。一般的には、AV機器やパソコン、情報家電などをLAN内で相互接続するために定められた「DLNA」に対応する機器同士をネットワーク接続することで、だれでも簡単に楽しむことが可能となっている。言葉にすると難解に思えるが、例えばスマートフォンでダウンロードした音楽データや、書斎のパソコンに保存された音楽データを、リビングに設置したオーディオ機器で手軽に再生するシチュエーションをイメージしてもらうと分かりやすいだろう。

ネットワークオーディオなら、音楽CDからリッピングしたり、インターネット経由でダウンロードした多彩な音楽ライブラリを、パソコンやNAS、スマートフォンなどから素早く検索して手軽に再生できる

そんなネットワークオーディオを家庭で利用するためのハブ的存在となるのが、ヤマハの最新ネットワークCDレシーバー「CRX-N560」である。CRX-N560では、様々な機器を相互に接続し操作する必要があるネットワークオーディオからの信号を一括でコントロールすることができ、あらゆる音楽ソースを高音質で再生することが可能だ。音質面については、同社オリジナルのデジタルアンプを採用し、CD部とネットワーク部が独立した回路基板構成により音声信号の相互干渉を最小限に抑制するなど、高音質にこだわった独自設計となっているのも大きな魅力といえるだろう。

なお、CRX-N560とネットワークオーディオを組み合わせた際のさらなるメリットとして挙げられるのが、CDを超える高品位な音楽再生が楽しめる「ハイレゾ音源」(FLACやWAVの192kHz/24bitなど高音質ファイル)への対応。最近流行の兆しをみせているハイレゾ音源だが、それを生かしきる再生環境がなくてはまさに宝の持ち腐れというもの。その点、高品位なサウンドを追求したCRX-N560であればハイレゾ音源の持つポテンシャルを余すところなく引き出すことができるはずだ。

「CRX-N560」は、音楽CD/FMラジオ/USBメモリからの音楽再生のみならず、パソコンやNASなどに保存している音楽ファイルのネットワーク再生や、iPod/iPhone/iPadからのAirPlay再生などにも対応する

「nasne」などのネットワークHDDがあるとさらに便利!

さて、実際に一般家庭内でネットワークオーディオを利用する際は、常時パソコンが起動しているといったシチュエーションは考えにくい。そのため、DLNAに対応した「NAS」などネットワーク接続可能な外部ストレージがあると、さらに便利でオススメだ!

「CRX-N560」本体背面のネットワーク端子を使ってルーターなどに接続。さらに本体インプットダイヤルにより音楽ソースを選択できる。本体ディスプレイは、残念ながら日本語表示には対応していないので、無線LAN環境ならば下記で紹介するアプリで操作することがオススメだ

今回は、筆者が自宅で使用しているソニー製のネットワークレコーダー&メディアストレージ「nasne(ナスネ)」との連携を検証してみたが、CRX-N560本体の電源を入れてからnasneへのアクセスも実にスピーディでストレスを感じることもなく、安定した接続が行えたのが印象的であった。なお、CRX-N560には、多彩な機能をスマートフォンやタブレットから直感的に操作できる無料の専用アプリ「NETWORK PLAYER CONTROLLER」(iOS/Android対応)も用意されている。特に、複雑になりがちなネットワークオーディオの設定などについては、本アプリを利用することで劇的に操作性が向上するので、ユーザーの方はNASとともにぜひ導入を検討していただきたい。

専用アプリ「NETWORK PLAYER CONTROLLER」では、CRX-N560本体の入力選択、チューナー操作、ボリューム調整など各種設定の確認や変更が可能。さらに、端末内に保存されている音楽の閲覧、検索、再生に対応するプレーヤー機能も備える

このように「CRX-N560」は、オリジナルのデジタルアンプやこだわりの高音質設計により実現したオーディオ機器本来に求められる高い基本性能と、DLNAのサポートやインターネットラジオ放送「vTuner」への対応といったネットワークオーディオ機器としての高い先進性および信頼性を兼ね備えている。皆さんも、様々なコンテンツを一台で手軽に楽しむことができるネットワークCDレシーバー「CRX-N560」で、家庭でのリスニングスタイルをさらにアップグレードしてみてはいかがだろうか。