33億枚売り上げる年賀はがき

新年のあいさつ、メールでの送付も一般的となった今、実際どんな人が年賀状を出しているのだろうか。日本郵便の担当者にきいてみた。

同社が行っている年賀状の郵便利用動向調査(未公表)によると、男性よりも女性、とくに20~30代に「すべて手書きがいい」「印刷だけではなく、自分のためにカスタマイズされていることがうれしい」と肯定的な意見が多いという。逆に、若い男性は反応の薄い人も多い。

しかしながら、年賀状に無関心な男性も、結婚、出産などライフステージの変化とともに、イニシアチブを持つ女性に引っ張られるように、年賀状を書き始め、枚数も一気に10枚、20枚と増加する。

スマホ普及で伸びるインターネット市場

また、時代とともにニーズが増えてきたのが、インターネットを利用したサービスだ。 ガラケーを使った年賀状サービスでは、1件あたりの注文枚数は2、3枚程度だった。だがスマートフォンの普及とニーズにより専用アプリを製作すると、2カ月で31万ダウンロードを突破。1件あたり20枚近くの注文が。今や、PCに匹敵する勢いを見せている。

日本郵便は、現在「Yahoo! JAPAN年賀状」など、様々な会社と組んでネット系サービスを展開している。現状で注文枚数は1千万枚に届きそうというものの、年賀はがき販売総数33億から考えると、まだまだ微々たるものだ。担当の西村さんは、「個人的には(売上の)1%はネットからの注文で占めたいが、今はまだ3分の1くらいしか達成していない。だからこそもっと増やしていきたい」とさらなる意気込みを見せている。