日本銀行は、19~20日に開催した金融政策決定会合において、当面の金融市場調節方針を決定した。景気の基調判断については、前月同様「緩やかに回復している」に据え置いた。据え置きは3カ月連続。

資金供給量(マネタリーベース)を年間60~70兆円規模に増やす金融政策「量的・質的金融緩和」の継続についても、政策委員の全員一致で決定した。

設備投資については、前月同様「企業収益が改善するなかで、持ち直している」と判断。公共投資についても、前月同様増加を続けているとし、住宅投資についても、前月までの「増加している」に据え置いた。

海外経済についても、前月と同じ「一部に緩慢な動きもみられるが、全体として緩やかに持ち直している」と判断。輸出についても、前月までの「持ち直し傾向にある」に据え置いた。

個人消費については、雇用・所得環境が改善する中、前月同様「引き続き底堅く推移している」と判断。上記の内外需要を反映し、鉱工業生産についても、前月と同じ「緩やかに増加している」との見方を示した。また、企業の業況感については、「広がりを伴いつつ、改善を続けている」と表現した。

経済の先行きについては、消費増税の影響を受けつつも、「基調的には緩やかな回復を続けていくとみられる」とした。

一方、リスク要因としては、欧州債務問題の今後の展開、新興国・資源国経済の動向、米国経済の回復ペースなどを挙げている。