JR西日本は、京都府京都市の梅小路エリアに建設を予定している新たな鉄道博物館の名称が、「京都鉄道博物館」(英語名「Kyoto Railway Museum」)に決まったと発表した。
日本を代表する国際観光都市「京都」を冠することで、世界からも注目され、足を運ばれる施設になることをめざす。これに合わせてロゴマークも決定。博物館付近を上空から眺めた景色を図案化したもので、「く」の字形で京都鉄道博物館、半円形で梅小路蒸気機関車館の扇形車庫をそれぞれ表現。同時に、「子供を抱きかかえる親の姿」「線路と車輪」にも見立てており、「地域に根ざし、地域と共生する」「人々が集うあたたかな場所とする」「鉄道の歴史を未来へ継承する」という3つの思いが込められたとのこと。
ロゴマークの標準カラーは、「鉄」に由来する伝統色の「ブラウニッシュグレー」。かすかに緑や茶の色合いを持った灰色のことで、日本古来の呼び方では、「鈍色(にびいろ)」とも呼ばれる。12月社長定例会見にて、「品格とメリハリ、景観と調和、シンプルさと印象強さを表すものとして、この色がふさわしいと考えた」と説明された。
「京都鉄道博物館」は、梅小路蒸気機関車館と一体化した地上3階建ての博物館として、2016年春に開業予定。蒸気機関車23両をはじめ、新幹線6両、電気機関車4両、ディーゼル機関車4両など計50両程度を展示する予定で、完成すれば日本最大級の収蔵車両数を誇る鉄道博物館になるという。すでに京都市から都市公園法にもとづく設置許可を取得しており、建築基準法にもとづく建築確認申請の許可が下り次第、来年早々にも着工する予定だ。