日本政策金融公庫は18日、「外食に関する消費者意識と飲食店の経営実態調査」の結果を発表した。それによると、20代の若者と世帯年収1,200万円以上の高収入層で外食回数、支出額ともに増加したことが明らかになった。
消費者意識調査では、最近1年以内に飲食店を利用した全国の消費者5,000人を対象にアンケートを実施し、性別・年代、年収別の消費者の外食動向や意識についてまとめた。調査期間は2013年9月、調査方法はインターネット。
まず、外食の頻度を聞いたところ、昼食については、「月に1~3回」が36.2%、「週に1~3回」が22.5%、「週に4回以上」が15.6%。夕食については、「月に1~3回」が40.2%、「週に1~3回」が21.8%、「半年に1~3回」が14.5%、「週に4回以上」が8.4%となった。昼食、夕食ともに7割超が「月に1回以上」、3割超が「週に1回以上」外食していることがわかった。
外食回数の増減動向を尋ねると、「変わらない」は64.5%、「増えた」は16.9%、「減った」は18.7%。「増えた」と答えた割合は、20代男性(27.0%)、20代女性(25.2%)、世帯年収1,200万円以上(20.7%)で高く、「減った」割合を上回った。
外食の支出額について増減動向を見ると、「変わらない」は72.1%、「増えた」は13.2%、「減った」は14.6%。「増えた」の割合は、外食回数と同様に20代男性(18.4%)、20代女性(21.2%)、世帯年収1,200万円以上(20.1%)で高くなっていた。
一方、専業主婦(主夫)の自炊(夕食)の頻度を調べたところ、「ほぼ毎日(週に6~7回)」が76.3%、「週に4~5回」が18.0%、「週に1~3回」が3.5%。自炊(夕食)の回数の増減動向を見ると、「増えた」(16.0%)が「減った」(7.6%)を上回り、特に20代女性、30代女性では「増えた」がそれぞれ37.6%、24.5%と高くなっていた。
飲食店を選ぶ際の重視点については、「入店時に時間がかからないこと」が最も多く72.2%。以下、「低価格であること」が70.8%、「スタッフの身だしなみ・接客態度がよいこと・スタッフが明るいこと」が69.7%、「メニューが豊富であること」が67.5%と続いた。
性別・年齢別に見ると、女性は「お店に長い時間いられる(お店でゆっくりできる)こと」を重視する人が多く74.7%。また、女性シニア(60代以上)は「禁煙・分煙をしていること」を重視する人が72.6%に上った。
インターネット上の店舗からの情報発信をきっかけにその店舗を利用した人は31.3%。発信された情報の内容としては、割引情報以外に、「新メニューの美味しそうな写真」「子供に関する情報」「ペットが入店可能であること」などが挙げられた。