Mebius Pad

2,560×1,600ドット(WQXGA)という高解像度のIGZO液晶を搭載した、10.1型のWindows 8.1タブレット「Mebius Pad」がシャープから発表された。同社のPCが生産終了した2009年以来、4年ぶりとなる「Mebius」ブランドを冠したPC製品の登場だ。

ラインナップはWindows 8.1搭載モデル「TA-S10L-B」とWindows 8.1 Pro搭載モデル「TA-H10L-B」の2モデル。法人市場におけるセキュアなWindowsタブレット需要を見込んでの投入だが、もちろんコンシューマ向けにも提供される。

発売日は2014年1月31日。価格はオープンで、2モデルともに130,000円前後での市場価格を想定する。発売が来年ということもあり本機の詳細なレビューは別の機会に譲るとして、まずは同社の説明会で展示されていた「Mebius Pad」の実機を写真で紹介しよう。

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本体

CPUは"Bay Trail"ことIntel Atom Z3770(1.46GHz)で、2GBメモリに64GBのeMMCを搭載する。本体は約9.5mmの薄さで、重量は約595g、バッテリ駆動時間はIGZO液晶やWindows 8.1の採用により、約15.5時間の長時間駆動を実現した。また、ドコモ「Xi」対応のLTEモジュールやNFCを内蔵している。

2012年10月に開催したエレクトロニクス展示会「CEATEC」でも防水/防塵は明かされていたが、「Mebius Pad」はIPX5/7等級の防水性能、IP5X等級の防塵性能を備えている。事前説明会では水没のデモンストレーションも行っていた。防水性能は同社製スマートフォン「AQUOS PHONE」シリーズで培ったノウハウを活かしているという。

Mebius Pad TA-H10L-B(左)とMebius Pad TA-S10L-B(右)。外観や仕様に大きな違いはなく、OSがWindows 8.1 ProかWindows 8.1かが主な違いとなる。また、TA-S10L-BではMicrosoft Officeが付属する

正面

背面

上面

下面

右面

左面

独自UI「QuickAgent」用ボタン。QuickAgentの詳細については後述する

スピーカーは左右側面の下部に搭載。剥き出しだが防水対応だ

背面右上にはカメラ。Web会議などでの利用を見込む

左側面の端子類には「スマートフォンで培った」という防水仕様のカバー

背面下部に充電クレードルの接続部

本機はIPX5/7等級の防水性能をもち、事前説明会では水没デモンストレーションが行われた。イヤホンジャックやスピーカー部などは剥き出しのままだが、「防水スマートフォンで培った」技術があるという

独自UI「QuickAgent」

Mebius Padの大きな特徴の1つに、スマートフォンを意識した独自UI「QuickAgent(クイックエージェント)」の搭載がある。

現在の利用状況を自動判断しておすすめの設定を表示するモードや、ATOKを利用したフリック入力操作モード、[Ctrl]+[C]や[Ctrl]+[V]など、キーボードショートカットをワンタッチで行えるモードなどが、片手で手軽に利用できる独自UIだ。

タブレットではあるが、「スマホと同等のUIを実現した。スマートフォンを使い慣れている人にも便利な使い勝手」という。

ディスプレイ右側に表示されているのが「QuickAgent」。写真は利用状況を自動判断しておすすめ設定を表示する「シーンおすすめ機能」と、ネットワークや輝度設定など利用頻度の高い機能をアイコンで表示する「クイック設定機能」。通常の「モバイル」を選んだ場合(右)と「モバイル(公衆無線LAN)」を選んだ場合(左)では、ネットワークや輝度設定などのオンオフが自動で変更され(下部に表示されているアイコン点灯も変更)、各シーンに適した設定となることがわかる

キーボードショート機能モード。起動しているソフトウェアに応じ、例えばInternet Explorerであれば、項目が「新規ウィンドウ」や「新規タブ」などとなる

通常では「コピー」「貼り付け」「切り取り」「全選択」「削除」など、使用頻度の高いショートカット項目が並ぶ

ショートカット機能は項目を設定できる

フリック入力できるスマート文字入力機能

NFCを使いスマートフォンなどの連携機器を設定する「リンク機能」

充電クレードル、タッチペンなど

製品には、専用の充電クレードルおよびタッチペンが同梱される。先述の通り本体はIPX5/7等級の防水仕様をもつため、本体の電源部分もカバーで覆われているが、充電クレードルがあれば、いちいちカバーを外さずとも挿すだけで充電できる。

タッチペンはペン先が細く、通常のボールペンなどと近い形状だ。「本体にしまう仕様ではないが、その分使いやすいペンができた」とのこと。また、別売となるが、USB 2.0やHDMI出力(最大解像度1,920×1,080ドット)、Gigabit対応有線LAN端子などを備えた拡張クレードルも2014年1月末に同時発売する。

同梱する充電クレードル。手のひらより一回り程大きく軽量

充電クレードル裏面

同梱するタッチペン。適度な重さがあり、ペン先が細く通常のボールペンに近い書き心地で使用できた

こちらは拡張クレードル。側面にUSB 2.0×1、背面にUSB 2.0×2、HDMI×1、Gigabit Ethernet端子を備える