映画『武士の献立』の初日舞台あいさつが14日、東京・丸の内ピカデリーで行われ、キャストの上戸彩、高良健吾、西田敏行、余貴美子と朝原雄三監督が出席した。
同作は、江戸時代に"刀"ではなく"包丁"で藩に仕えた、包丁侍の家族を描く物語。優れた味覚と料理の腕を持つが、気の強さから1年で離縁されてしまった春(上戸)が、ある出来事をきっかけに、加賀藩の料理方である舟木伝内(西田)から息子の嫁にと懇願され、2度目の結婚を決意したが、夫となる跡取り息子・安信(高良)は、料理が大の苦手だった――というストーリーで、映画は全国公開中。
着物姿で登場した上戸は、約8年ぶりの映画主演を務め、「テレビドラマで育ってきたから、お金を払って見る映画が怖かった。でも、自分がやりたい作品をやりたいと思ったんです」とオファー時の心境を語り、「春は人に尽くすために生きてる。家族で過ごす大切さや思いやりを感じ取っていただけるとうれしい」と笑顔でアピール。一方、初めての時代劇に「毎日が勉強と発見だった」と語った高良は、「安信は不器用で子どもっぽいけど、春と出会ってからは、人生で初めて言う言葉が多かったように思う」と役どころを振り返った。
また、上戸と高良が演じる若夫婦を見守る父親役の西田は、「本当に2人とも愛おしかった。父母想いで本当に優しくて。撮影中も毛布をヒザにかけてくれたり。このまま家族でいたかった」と感涙のしぐさをすると、姑の満を演じた余も「本当に優しかった。こんな子たちはなかなかいない」と同調。そんな“義父母”のベタ褒めに照れ笑いを浮かべた上戸は、和食がユネスコ世界無形文化遺産に登録されたことを受け、「和食は素材の味を生かしていて体にとっても良い。和食をいろんな方に知ってもらう良い機会」と笑顔を見せた。