「アベノミクス」によって景気回復の兆しが見える中、今年の冬のボーナスに増額を期待している人もいるのではないだろうか? とはいえ、来年4月には、8%への消費税率引き上げを控えており、景気の先行きは予断を許さない。そこで今回マイナビニュースでは、「消費増税前のボーナスの使い道に関するアンケート」を実施し、この冬のボーナスの行方を探ってみた。

アンケートは、11月22日~24日の期間、ご自身もしくは家族でボーナス支給の見込みのあるマイナビニュースの会員500人を対象に実施した。

冬のボーナスの使い道、圧倒的多数は「貯蓄」で8割超

まず気になるこの冬のボーナスの増減見込みだが、「ボーナスが増えると思う」と回答したのは15.0%で、「減ると思う」と回答した人の割合(19.4%)のほうが多かった。最も多かったのは「変わらないと思う」で65.6%だった。このことから、景気回復などの報道が増えているにもかかわらず、ボーナスの支給額については手堅く考えている人が予想以上に多いことが明らかになった。

冬のボーナスの増減見込みを教えてください

続いて、「冬のボーナスの使い道を教えてください」との質問には、「貯蓄」が圧倒的多数で82.4%、次いで「生活費」(25.0%)、以下「商品・サービスの購入」(22.6%)、ローン・借金返済(12.6%)が続いた。消費者の貯蓄志向は依然強いことが分かった。

冬のボーナスの使い道を教えてください

気になる消費増税だが、「2014年4月からの消費増税はボーナスの使い道に影響しますか?」との問いには、「する」が17.8%、「しない」が44.8%、「分からない」が37.4%となり、「影響する」との回答が比較的少ない結果に。ただ、「分からない」が多数を占めている現実を見ると、今後の景気の先行きが読めないという消費者心理を反映しているともいえそうだ。

「する」と回答した人に、「消費増税がどのように影響するか具体的な例を教えてください」と質問したところ、「買い物は控えるようになると思います」、「今以上によく考えてから物を購入するようにしたい」、「外食を減らすと思う」など、増税後に消費を抑える意向を示した人のほか、「増税前に照明器具や掃除機を買いたいと思う」、「買い悩んでいたものを購入すると思う。消費税も馬鹿にならない。デジカメとか通信系機器、金額の高い電気系を買います」、「増税前にロードバイクを購入しようと思っています」、「消費増税する前に生活必需品をまとめ買いしようと思う」など、増税前に高額品や生活必需品などを買う、いわゆる"駆け込み"での消費を示唆する人も多くみられた。

さて、ボーナスの使い道で8割以上を占めた「貯蓄」について、消費者はどれぐらい貯蓄をするつもりなのか。「支給されるボーナスの中で、どのくらい預貯金をする予定ですか?」との質問には、「50%~70%未満」が最多で25.2%、「70%~100%未満」が21.2%、「30%~50%未満」が16.6%となり、30%以上を預貯金をする人は63%、50%以上を預貯金する人も46.4%となり、半数近くの人がボーナスの半分以上を預貯金に回す予定であることが分かった。

支給されるボーナスの中で、どのくらい預貯金をする予定ですか?

最後に「預貯金はどのような形で貯蓄しますか?」と問うたところ、「普通預金」が62.8%、「定期預金」が30.6%、「外貨預金」が1.8%という結果となった。いつでも引き出せる「普通預金」にとりあえず預けておこう、という消費者が多いようだ。

預貯金はどのような形で貯蓄しますか?

冬のボーナスの「貯蓄」需要に応えるキャンペーンの数々

こうした「貯蓄」需要に、金融機関はどのように応えるのか。もちろん、こうした傾向を銀行がつかんでいないはずはない。

住信SBIネット銀行では、ボーナス資金や定期預金の満期資金等の有効な運用先として利用できるよう、12月9日から「2013 冬の資産運用応援特別企画」を実施。同企画では毎年恒例の円定期預金に特別金利を適用。対象商品は、預入期間「6カ月もの」「1年もの」「5年もの」の円定期預金で、6カ月ものは金利年0.20%、1年ものは金利年0.25%、5年ものは金利年0.30%を適用する。また、円仕組預金「プレーオフ」や外貨預金などでも特別企画を実施する。

ソニー銀行では11月25日、冬の特別企画第2弾として、「外貨預金 全通貨ご購入為替コスト引き下げキャンペーン!」を開始。期間中、全通貨の外貨預金について、購入にかかる為替コスト(売却にかかる為替コストはキャンペーンの対象外)を一律引き下げる。たとえば、対円での取引の場合、米ドルにかかる為替コスト1米ドル当たり15銭を7銭へ引き下げするなど各通貨約50%オフになる(通貨によって引き下げ幅は異なる)。また、冬の特別企画第4弾として、12月2日から「円定期特別金利」を開始している。対象は、新規に申し込む円定期預金および対象期間内に預け入れる積み立て定期預金、対象期間中に満期を迎え、自動継続となる円定期預金および積み立て定期預金で、特別金利で提供する(2013年12月2日時点の金利、年0.25%(税引き前、税引き後0.199%))。

楽天銀行でも11月27日、円定期預金(6カ月・1年・5年)に特別金利を適用する『冬のボーナスキャンペーン』を開始。期間は12月27日まで。キャンペーン期間中に、預入期間が6カ月・1年・5年の円定期預金預入れ分に特別金利を適用する。具体的には、6カ月ものの円定期預金は年0.17%、1年ものは年0.25%、5年ものは年0.33%が適用される。

ジャパンネット銀行でも11月25日、「冬のボーナスキャンペーン2013」を開始。期間は2014年1月31日まで。キャンペーン期間中、普通預金口座へ1回あたり10万円以上入金した顧客の中から、抽選で400人に500円分のJNBスター、1口10万円以上かつ3カ月以上の定期預金を新規で預け入れた顧客の中から、抽選で100人に1000円分のJNBスターを抽選でプレゼントするとしている。

そのほかにも「お薦め」の銀行預金って?

こうしたキャンペーンの多くは、定期預金が対象となっているが、前述したアンケートでは、ボーナスを「普通預金」に預けると回答した人が62.8%だった。やはり定期預金は満期日前にはくずしにくいため、初めての人が利用する時に抵抗を感じることも多いようだ。こうした人にとって嬉しいのが、セブン銀行の定期預金。他の銀行の定期預金とは違う大きな特徴がある。一般的には100万円を定期預金として預けて10万円だけ使いたいと思ったら、100万円全てをくずさなければいけない。だが同社の場合は、10万円を普通預金に振り替えて、残り90万円はそのまま普通預金より金利が高い定期預金として残しておくことも可能。普通預金に振り替えたお金は、ATMで引き出すことができる。

定期預金は、1万円以上1円単位でATMからも作成できる。普通預金から、すぐに使わないお金の一部を1万円から定期預金にでき、いつでも一部解約できる。その利便性と柔軟性を考えれば、貯蓄志向の高い人にとっては見逃せないサービスといえるだろう。ボーナスを生活費にまわした場合でも、月々の生活費が余った時に、今回は1万円で1年間、などと設定することで、ATMから気軽に定期預金ができるのが特徴だ。

さらに、セブン銀行では2014年1月14日にパソコン・スマートフォン・携帯電話などから取引きや手続きを行なうネットバンキングサービスのリニューアルを予定しており、サービス開始を記念した「冬の定期預金キャンペーン」も同日開始予定だ。

また、住信SBIネット銀行の「SBIハイブリッド預金」も魅力だ。SBI証券の口座との資金移動が自動的に行われる円預金で、住信SBIネット銀行にお金を預けることで、SBI証券口座での運用も検討できる。この預金により、SBI証券の取扱商品である株式や投資信託、債券を含めた商品と、住信SBIネット銀行の外貨預金や仕組預金、定期預金といった銀行商品とをあわせて運用先を検討できる。

また、SBI証券との連携だけでなく、金利が高いのが特徴。年0.1%の金利が付くので、資金を置いておくだけでもお得感がある。

以上、ネット銀行を中心としたキャンペーンや魅力的な口座を紹介したが、いかがだろうか。ボーナスを預貯金にと考えている人は、ぜひ参考にしてほしい。