MMD研究所が、2013年の1年間でAndroid端末を購入した計1,000人およびiPhone端末を購入した計1,000人を対象に「2013年度 スマートフォン購入者の満足度調査」を実施した。同調査は、端末の満足度や以前所有していた端末との比較、今後購入したい端末の性能などについて調べたもの。調査の結果、Android端末では「画面サイズが大きいこと」が最重要で満足度も高く、iPhoneでは「画質の良さ」「操作性の良さ」において満足度が高いことが分かった。同調査は2013年11月25日から27日にかけてインターネット調査で行われたもので、調査対象者は20歳から60歳以上の男女。

Androidでは大画面を求める傾向

MMD研究所では、まず12月5日にAndroid端末を購入した1,000人の調査結果を発表した。同調査では現在所有しているAndroid端末の満足度について聞いたところ「画面サイズが大きいこと」に対し「満足」「やや満足」と答えた利用者は79.8%で、最も満足度が高かった。次いで「端末のサイズ感」が76.3%、「画質の良さ」が73.7%と続いた。端末購入時に重視する(した)項目では「画面サイズが大きいこと」が42.9%で最も高く、次いで「バッテリーの持ち」が40.9%、「操作性の良さ」が35.0%と続いた。

所有しているAndroid端末の満足度では、11項目中10項目が満足度50%を超えた(写真左)。購入時に重視する(した)項目では「画面サイズが大きいこと」が最高値に(写真右)

以前所有していた端末と比較した際の満足度では「画面サイズが大きいこと」が50.3%と最も高く、次いで「画質の良さ」が34.8%、「バッテリーの持ち」が34.1%だった。次に買い替える際に求める要素では「とにかく充電の持ちが長いバッテリー(64.5%)」が最も高く、「防水・堅牢さを備えたパワフル端末(34.5%)」「より大画面で見やすいスマートフォン(31.0%)」と続いた。

以前所有していた端末よりも大きな画面サイズの端末を求める傾向が見られる

今回の調査結果より、2013年にAndroid端末を購入したユーザーは「大画面」であることを重視し、総じて満足度も高いことがわかった。次に買い換える端末についても「バッテリー」「防水性」に次ぎ「大画面」が重視されており、Androidユーザーが「大画面」を求める傾向は2014年も続くものと考えられる。

iPhoneならではの良さ

iPhone購入者を対象とした調査は12月6日に結果を発表。結果は次の通りだ。現在所有しているiPhoneの満足度について聞いたところ「画質の良さ」が「満足」「やや満足」を合わせて85.8%と最も高かった。次いで「端末のサイズ感」が83.6%、「デザイン性」が83.1%と続いた。端末購入時に重視する(した)項目では「操作性の良さ」が49.9%と最も高く、次いで「端末のブランド」が48.9%、「デザイン性」が40.8%という結果になった。”iPhoneならではの良さ”を重視する傾向が見られる。

現在所有しているiPhoneの満足度(写真左)と、端末購入時に重視する(した)項目について(写真右)

以前所有していた端末と現在の端末を比べた際に、特に満足している項目について聞いたところ、「操作性の良さ」と回答した人が43.5%と最も高く、次いで「画質の良さ」と回答した人が36.3%、「画面サイズが大きいこと」と回答した人が32.0%だった。次のスマートフォン端末を買い替える際に求める要素では「とにかく充電の持ちが長いバッテリー(51.2%)」が最も高く、「防水・堅牢さを備えたパワフル端末(29.4%)」「メーカーのブランド性を高めるデザイン(27.8%)」が続いた。

以前所有していた端末との比較では「操作性の良さ」についての満足度が最も高かった(写真左)。次のスマホには「とにかく充電の持ちが長いバッテリー」を求めている

今回の調査結果より、2013年にiPhoneを購入したユーザーは「操作性」「ブランド」を重視していることがわかった。次のスマホに求める項目でも、「充電の持ちが長いバッテリー」以外に「ブランド性を高めるデザイン」が上位に入っていることから、iPhone購入者のブランド重視の傾向がうかがえる。

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MMD研究所が実施したAndroidおよびiPhoneの満足度調査の結果から、Androidスマートフォンにおいては大型のディスプレイ、iPhoneにおいてはディスプレイの画質やサイズ感や操作性の良さが求められている傾向が明らかになった。

確かにAndroidスマートフォンにおいては、店頭に並ぶ最新モデルの多くは5インチクラスのディスプレイを備えており、「GALAXY Note 3」などは、とりわけ大きい5.7インチのディスプレイを搭載する。月刊情報誌「日経トレンディ」が選ぶ2014年ヒット予測ランキングの5位に「Lサイズスマホ」(5.5インチ~6.5インチ)を挙げており、来年も画面大型化のトレンドは続きそうだ。一方iPhoneは、同シリーズ独自のデザイン・サイズ感を重要視するユーザーが多かった。現在のスマートフォンの人気を二分する2つのOS。それぞれに求められるものが異なるというのは興味深い。