読売巨人軍の菅野智之選手が12月9日、都内で開催された「マン・オブ・ザ・イヤー2013」授与式に参加した。セ・リーグの新人特別賞を受賞した菅野選手だが、その原動力には伯父の巨人・原辰徳監督への"コンプレックス"があったことを告白した。
「野球以外の賞はうれしい」と笑顔
「マン・オブ・ザ・イヤー」は、スーパーマンを題材にした映画「マン・オブ・スティール」のブルーレイ&DVDが12月18日にリリースされることを受け、「新しいヒーローとして世の中に元気を与えた人」を基準に選考が行われた。同賞に選ばれた菅野選手は「ニューヒーローかどうかはわかりませんが、野球以外の賞がもらえるのはうれしいです」と笑顔を見せた。
1年間の"野球浪人"を経てからあこがれの巨人へ入団、ルーキーイヤーに13勝をマークし、チームの勝ち頭となった。今年1年を「CS(クライマックスシリーズ)、日本シリーズと経験させてもらったので非常に充実していました」と振り返った菅野選手は、プレゼンターとして登場したタレント・芹那さんから花束を渡されると、少しはにかみながら花束を受け取った。
「原監督のおいっ子」という境遇を力に
祖父に元東海大相模高校野球部監督の原貢さん、伯父に現ジャイアンツ・原辰徳監督を持つという「野球界のサラブレッド」の菅野選手。ただ、「小学校のころとかは『打って当たり前、抑えて当たり前』となっていたのがつらかったです」と、幼少期は一流の血統がコンプレックスだったことを告白。だが、「逆にそれを力に変えることができたので、今の自分がある」と、コンプレックスをばねにここまで成長できたと続けた。
この日は東京・大手町の球団事務所で契約更改し、5,500万円増の7,000万円(金額は推定)でサイン。入団2年目の選手としては、現レッドソックス・上原浩治選手を抜く球団最高額となった。既に来年へかける意気込みは十分なようで、「(1年目に活躍した選手は2年目に活躍できないといわれる)『2年目のジンクス』があるので、1年目のオフが一番大事だと思います」ときっぱり言い切った。
来年の目標として「日本一になりたい」と宣言した菅野選手だが、横にいる芹那さんに対しては「緊張してあまりしゃべれなかった」と照れ気味で、最後までなかなか目を合わせられずじまい。さらには芹那さんに、自身のことを「投手なんですか?」と認知されていなかったことに「あはは…」と苦笑いしていた。