米ガートナーは4日(現地時間)、2013年の世界半導体市場の売り上げについて、前年比5.2%増の3,154億ドルになるとの速報値を発表した。DRAMを中心としたメモリ市場が好況であるという。
ただし、メモリ市場が好調なのは需要が高まったためではなく、供給不足により価格が上昇したことが要因。同社は、DRAMの価格は2012年末ごろから上がりはじめ、2013年通年では2倍以上になったとみている。
世界半導体メーカー 売り上げランキング・トップ10 (単位:100万ドル)
メーカー別のシェアでは、Intelが22年連続で首位。ただし、PC市場の低迷などにより成長率は前年比マイナス2%となった。メモリ市場の恩恵をとくに受けたのは韓国勢で、Samsung ElectronicsとSK Hynixが初めて同時に上位5社にランクインした。5位のMicron Technologyは上位25社で最大の対前年成長率70.8%をマーク。4位のSK Hynixも中国・無錫工場の火災事故がありながら、同43.2%を達成した。
日本勢は東芝が前年の5位から6位に順位を下げた。同社の対前年成長率は円換算ではプラス24%だが、本調査ではドル換算した売り上げをベースとしているため為替が影響し、プラス8.1%に留まった。ルネサスエレクトロニクスは同様の事情に加え、ゲーム機など民生機向けの売り上げ減少やLTEモデム事業からの撤退などがあり、10位に沈んだ。