内閣府と財務省は10日、2013年10~12月期の法人企業景気予測調査の結果を発表した。それによると、大企業(資本金10億円以上)の景況判断指数(Business Survey Index:以下、BSI)はプラス8.3と、前期のプラス12.0から3.7ポイント悪化した。四半期続けてプラスを維持したものの、2012年10~12月期以来、4四半期ぶりの悪化となった。

同調査の対象は、資本金、出資金または基金(以下、資本金)1,000万円以上の法人(ただし、電気・ガス・水道業および金融業、保険業は資本金1億円以上)で、 今回は1万2,681社から回答を得た。調査時点は2013年11月15日。なおBSIは、自社の景況感が直近の四半期と比べて「上昇」と答えた企業の構成比から、「下降」と答えた企業の構成比を差し引いた指数となる。

中堅企業(資本金1億円以上10億円未満)はプラス6.3と、前期のプラス9.6から3.3ポイント悪化。一方、中小企業(同1,000万円以上1億円未満)はマイナス0.2と、前期のマイナス8.7から8.6ポイント改善した。

景況判断BSIの推移(出典:財務省総合政策研究所Webサイト)

業種別に見ると、大企業の製造業は前期比5.5ポイント減のプラス9.7、非製造業は同2.9ポイント減のプラス7.5、中堅企業の製造業は同5.3ポイント減のプラス6.4、非製造業は同2.7ポイント減のプラス6.3、中小企業の製造業は同7.4ポイント改善のマイナス5.3、非製造業は同8.0ポイント改善のプラス0.9となった。

先行きについては、2014年1~3月期は、大企業がプラス11.8、中堅企業がプラス8.4と「上昇」超で、中小企業はマイナス2.0と「下降」超で推移する見通し。一方、消費増税後の2014年4~6月期は、大企業がマイナス4.1、中堅企業がマイナス5.1と「下降」超に転じるほか、中小企業がマイナス10.7も「下降」超で推移するとし、増税後に景況感が悪化すると予測している。

12月末時点の「従業員数判断」BSI(「不足気味」-「過剰気味」社数構成比)を全産業で見たところ大企業がプラス7.9、中堅企業がプラス15.1、中小企業がプラス16.5となり、いずれも「不足気味」超となった。

2014年度の企業収益・設備見通しを見た場合、売上高については、大企業では「増加」が35.0%、「減少」が11.0%、中堅企業では「増加」が35.3%、「減少」が19.2%、中小企業では「増加」が24.1%、「減少」が24.8%となった。

経常利益については、大企業では「増加」が30.4%、「減少」が14.8%、中堅企業では「増加」が30.1%、「減少」が22.1%、中小企業では「増加」が18.5%、「減少」が29.1%となった。

設備投資については、大企業では「増加」が20.6%、「減少」が16.3%、中堅企業では「増加」が18.9%、「減少」が17.0%、中小企業では「増加」が9.8%、「減少」が12.8%となった。