公益社団法人東京広告協会主催の「大学生意識調査プロジェクト FUTURE2013」は、首都圏の大学生800名を対象にした「ゆとり教育に関する意識調査」の結果を発表した。調査期間は7月17日~8月2日。
同調査では、「ゆとり」に対する様々な意識と実態を、「ゆとり世代」本人たちが、「ゆとり世代」に対して大規模に実施。「ゆとり自覚度」と「ゆとり(と言われることへの)抵抗度」を軸に「ゆとり世代」を更に4層に分割。「ゆとりの現実」や「さとりの真実」という視点から、「ゆとり、ひとくくり、もううんざり」とまとめ、今の世代がどのような層にわかれているのか分析した。
ゆとり教育に対する意見は割れる!
大学生に、自身が受けてきた「ゆとり教育」制度は良かったか聞いたところ、「良かった」「良くなかった」と回答した人はそれぞれ約5割。良かった理由の上位は「勉強以外の経験や自分のしたいことができたから(91人)」「休みが増え、自分の時間ができたから(86人)」「勉強量が少なく、楽に勉強できたから(66人)」となった。良くなかった理由の上位は「学習時間が減ったことで一般常識や学力が低下したから(122人)」「『ゆとり』といわれ、他の世代にバカにされるから(91人)」という結果に。現在の大学生にとって「ゆとり教育」の評価は意見が二分していることがわかる。
「さとり世代」の認知は、たった3割
近年世間でいわれる「さとり世代」という言葉を知っているか聞いたところ、「知っている」と回答した人が約3割しかいなかったという。さらに、世間一般に言われる「さとり世代」の特徴についても聞いてみると、「あてはまる」と回答した人の割合は、「海外旅行に興味がある」が約7割、「浪費しがちだ」が約6割という結果に留まった。同社は、「実際には大学生には自身がさとりであるという実感がなく、性格面でもあてはまらない」と分析している。
ゆとり世代を更に4タイプにわけると…?
同調査では「ゆとりの自覚の有無」×「ゆとりと言われることへの抵抗感の有無」で質問間クロスを実施し、4タイプに分けた。具体的な特徴を分析したうえでそれぞれに名前をつけ、「現状に満足気味の"真性ゆとり層"」(36%)、「ゆとりにコンプレックスを感じる"あせり層"」(33%)、「ゆとり風評被害には屈しない"きっちり層"」(20%)、「ゆとりなんか気にしない"つっぱしり層"」(11%)とした。