JR東日本は9日、東京~上野間で工事を進めている「東北縦貫線」について、愛称を「上野東京ライン」、開業時期を2014年度末とすることを発表した。
上野駅から秋葉原・東京方面の在来線は現在、山手線・京浜東北線の列車のみ運行されているが、朝の通勤時間帯を中心に混雑が激しく、上野~御徒町間では混雑率209%(2007年度の京浜東北線の数値)を記録している。
「東北縦貫線」は、上野駅止まりとなっている宇都宮線・高崎線・常磐線から、東京駅(東海道線が発着)へ乗り入れるルートを新設するもので、山手線・京浜東北線の混雑緩和に加え、上野駅・東京駅での乗換え解消、所要時間の短縮などが可能に。東京圏鉄道ネットワークのさらなる充実が図られるという。
神田駅付近の重層部区間においては、新幹線高架橋の上に、新たに在来線高架橋が建設されることに。新設ルートの工事は当初、2013年度の完成を予定していたが、東日本大震災の影響などで計画が一部変更され、2014年度の開業をめざし、工事が進められてきた。
今回の発表により、新設ルートは2014年度末(2015年3月頃)の開業とされ、宇都宮線・高崎線・常磐線と東海道線を直通する列車に関して、「上野東京ライン」の愛称で案内することが明らかに。具体的な運転計画や開業日などについては、「決まり次第お知らせいたします」(JR東日本)としている。