内閣府は9日、2013年11月の景気ウォッチャー調査の結果を発表した。それによると、景気の現状判断DIは前月比1.7ポイント上昇の53.5となり、2カ月ぶりに上昇した。また、横ばいを示す50の水準を10カ月連続で上回った。
家計動向関連DIは前月比2.1ポイント上昇の51.3。業種別に見ると、小売関連は同3.6ポイント上昇の52.3、飲食関連は同2.4ポイント上昇の48.1、サービス関連は同1.1ポイント上昇の51.0、住宅関連は同8.5ポイント低下の45.5となった。消費者の購買意欲の改善や客単価の上昇に加え、消費増税前の駆込み需要もあり、高額品、自動車、家電を中心に売上が増えた。
企業動向関連DIは前月比1.5ポイント上昇の56.3。業種別では、受注の増加が見られた製造業が同4.6ポイント上昇の57.3。一方、非製造業は同0.9ポイント低下の55.9となった。
雇用関連DIは前月比0.3ポイント低下の61.3。一部で求人の増勢に一服感が見られたことなどが影響した。
2~3カ月先の景気の先行きに対する判断DIは前月比0.3ポイント上昇の54.8。消費税引上げによるマインド低下への懸念はあるものの、増税前の駆込み需要や年末年始の売上への期待感などにより、家計動向部門、企業動向部門および雇用部門で上昇した。
内閣府は、同調査で示された景気ウォッチャーの見方を、前月の「景気は、着実に持ち直している」から「景気は、緩やかに回復しつつある」に修正した。