年末も近づき、一年の決算期です。「今年もお金を貯められなかった……」と思っている人は、一度、自分のライフスタイルを見直してみるのもアリかもしれません。
「おうちライフ充実」で節約
筆者はかねてから、「おうちライフ充実」は節約につながると思っています。おうちライフを充実させ、終業後は真っすぐ家に帰る。それだけでも、節約できるお金は意外と多いものです。例えばストレス発散のための買い物や、気乗りしないけれど何となく行く飲み会など。こうした出費は一年を通算して考えれば、かなりの額となってしまいます。自宅を「早く帰りたい場所」にして、「外でウロウロしているより、家の方がいいや」と思えれば、この出費は抑えられます。
実際のところ、「たまにちょっとぜいたくするのは自宅」という人が増えているようです。市場調査会社のネオマーケティング(東京・渋谷)が、20~40代の女性を対象に今年6月~7月に実施した調査では、63.5%が節約を続けるために“たまにちょっとぜいたくをする”と回答し、そのうちの66.9%が「ぜいたくをする場所は自宅」と答えています(日経新聞10月23日付)。
「おうちライフ」関連の消費は増加中
そんな例として、「部屋着」がよく売れているという話があります。部屋着専門店の「ジェラートピケ」の売り上げは前年の約2倍ペース。「oeuf doux(ウフドゥー)」も売れ行きは年10%~15%で推移しています。ユナイテッドアローズグループのカジュアル衣料品店「コーエン」は今年9月、部屋で着ることを想定したブランド「ワンマイルウェアコーエン」の展開を始めました(出典:同新聞)。
景気の上向き感は感じられるものの、お給料の伸びまではつながっていないのが現実。そんな現実と寒さが厳しい季節、「外に出ないで自宅で過ごそう」と思う人がいるのは自然なことではないでしょうか。
飲み会1回分のお金で部屋着を
お金というのは、実はライフスタイルと直結しています。お金をあまり使わないライフスタイルになれば、自然とお金は貯まるようになります。ライフスタイルというのは“習慣”なので、変えるには何かしらの“キッカケ”が必要です。
例えば、気乗りしない忘年会のお誘い。ふだんだったら「断る理由がないし」と何となく参加していたけれど、それを断ってお気に入りの部屋着を1着購入してみるというのはどうでしょう? 部屋着の着心地がすこぶる良かったら、それがおうちライフを見直すキッカケになるかもしれません。
筆者プロフィール : 楢戸 ひかる(ならと ひかる)
1969年生まれ 大手商社勤務を経てフリーライターへ。中学生と小学生の男児3人を育てる主婦でもある。家事生活をブログ「家事マニア」にて毎週火曜日に更新中。