NPO法人クロスフィールズは、同法人の「留職」プログラムを活用して、アジア新興国へ社員を派遣する日本企業が10社を突破したことを発表した。
グローバルに活躍できる人材育成を目指す
「留職」とは、企業の社員を数カ月間に渡って新興国のNGOや社会的企業に派遣し、本業のスキルを活かして現地の社会課題の解決に向けて活動する取り組み。現地社会の発展に貢献できるほか、企業側も新興国の生活者を理解することで新たな事業を生み出すことや、国際的な環境で活躍できる人材の育成を目指すことができる。
2013年度に新規に導入を決めた企業は、エヌ・ティ・ティ・データ、電通国際情報サービス、日産自動車、日立ソリューションズなど5社。自動車など新たな業種の企業が加わった。昨年度から導入している6社も全社で継続導入が決定し、これで「留職」の導入企業は合計11社となった。
日産自動車は、「留職」を導入する狙いとして、R&D部門の若手技術者の「人間力向上」を挙げている。同社人事部は「社員に自分の枠を突き破るような経験、『破』の体験をしてほしい」とコメント。モビリティに関連する社会課題の解決への取り組みを通じて、社員の『人を惹(ひ)きつける力』を伸ばすことを目指しているという。
特設サイトの留職プロジェクトマップでは、プロジェクトの一覧や、留職者・企業担当者の「声」を公開している。