キリンビバレッジが11月5日に発売を開始したカロリーオフのホット炭酸飲料「キリンの泡 ホット芳醇アップル&ホップ」が好調な滑り出しを見せている。温めても炭酸が抜けない新技術を開発したそうだが、そもそもどうしてホット炭酸飲料を作ろうとしたのか。さらには開発の苦労話なども同社広報に聞いてみた。
「キリンの泡」シリーズは、同社独自の技術で米を発酵させて生まれたやわらかな甘みと、きめ細やかでやさしい口あたり、アロマホップの華やかな香りが20代~30代の女性を中心に好評という炭酸飲料ブランド。4月に「キリンの泡 芳醇アップル&ホップ」をリニューアル発売し、9月には「キリンの泡 薫るグレープ&ホップ」(共に450mlペットボトル入り140円・税抜)を発売しているが、いずれも冷やして飲むタイプの商品だ。それに対して11月に発売された「キリンの泡 ホット芳醇アップル&ホップ」(124円・税抜)は、275ml缶入りで温めて飲むタイプという珍しい商品。その珍しさも手伝ってか、発売当初は3カ月間で14万ケースの売り上げを目標としていたが、発売2週間でその4割となる約6万ケースを売り上げている。
同社広報にホット炭酸飲料を発売するに至った経緯や理由を聞いてみたところ、「伸長を続けている炭酸飲料市場に向けて、寒い冬でもお楽しみいただける"ホットの炭酸"という新しい価値をお客様にご提案するため」との回答であった。開発にあたって苦労したポイントは、温めても炭酸が抜けないようにするために「やさしい泡の炭酸感を持続させる技術」や、ホット商品でもきめ細やかでなめらかな泡を実現する特許出願中の製法「なめらか泡製法」を採用したとのこと。開発には約3年という期間を費やしたのだとか。
冷たくして飲む爽快なイメージの炭酸飲料だが、「キリンの泡 ホット芳醇アップル&ホップ」のヒットにより、新たな炭酸飲料の楽しみ方が増えるかもしれない。