NTTドコモでは現在、首都圏を含む全国の地域で通信の高速化を進めている。JR新宿駅周辺エリアでは、12月2日から受信時最大150MbpsのLTE通信「Xi」が利用可能になった。12月末までに、山手線全駅で下り150Mbpsの高速通信が利用可能になる予定だ。

12月2日、新宿駅付近では受信時最大150Mbpsに高速化した「Xi」を訴求するティッシュのサンプリングが行われていた。本稿では、新宿で高速化150Mbps「Xi」の実力をチェックしてきたので紹介しよう。

新宿駅の周辺エリアにおいて受信時最大150Mbpsの高速通信サービスが利用可能になった。12月2日、現地ではティッシュのサンプリングが行われていた

2倍の速度を体感できる?

今回の高速化施策について、NTTドコモネットワーク部の河田浩之氏に話を聞く機会を得た。同氏によると、同社の受信時最大150Mbpsの高速通信サービスは、1.7GHz帯の周波数を利用して40MHz幅(下り/上り各20MHz幅)の電波帯域で提供するもの。UE Category4に対応した2013年冬~2014年春モデルのAndroidスマートフォン8機種、タブレット1機種などで最高伝送速度下り150Mbps/上り50Mbpsの通信が利用可能になる。

朝の通勤ラッシュで混雑する、新宿駅南口の改札口付近

新宿のような立地では電波の範囲を敢えて狭め、人の密集するエリアを中心に効率的にLTEを吹かせる工夫を行っているとのこと。これまで同エリアでは、受信時最大75Mbpsに対応していた。そのため単純に考えると、約2倍の通信速度を実感できるわけだ。NTTドコモでは新宿以外の山手線各駅においても、エリアの高速化を急ピッチで進めている。巣鴨駅や大崎駅では、すでに受信時最大150Mbpsの高速通信サービスが利用可能となっている。

現地で通信チェックしてみた

実際に新宿駅周辺エリアで通信のチェックを行った。計測日時は12月2日の朝8時頃、利用した端末は「Xperia Z1 SO-01F」「GALAXY J SC-02F」「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」「ARROWS NX F-01F」などNTTドコモ冬春モデルの数機種である。計測にはRBB SPEED TESTアプリを使用している。新宿駅サザンテラス口では、下り平均80Mbpsの通信速度が確認できた。計測した全8回のうち、下りが80Mbpsを超えた回数は6回にも上った。

Xperia Z1、GALAXY Jなどを使って計測した。サザンテラス口では、最高で下り89.55Mbpsの高速速度を確認できた

生活圏が高速エリアに対応すれば、利便性は一気に高まる。今後のNTTドコモの高速エリア拡大に関する施策に、大きな期待を寄せたい。