IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は2日、家庭内の無線LAN環境を、第三者から"ただ乗り"される危険について注意喚起した。
家庭内の無線LANアクセスポイント(親機)に適切なセキュリティ設定がなされていない場合、第三者が無断でタブレットなどの子機を親機につなぎ、インターネット回線を利用することができる。
この"ただ乗り"行為はアクセス者の特定が難しく、犯行予告やネットを利用した不正行為などに悪用される恐れがある。実際に、2013年10月には、他人の無線LANに"ただ乗り"し殺人予告等を書き込んだ未成年者が逮捕されたという事例もあるという。
IPAでは、PCやタブレット、スマートフォンだけでなく、携帯音楽プレーヤーや携帯型ゲーム機などなどインターネットに接続できる機器が増えており、"ただ乗り"される危険が高まっているとした。
"ただ乗り"を防ぐ対策には親機側のセキュリティ設定が必須とし、「適切な暗号化方式の選択」と「適切なパスワードの設定」がポイントとした。適切な暗号化方式としては、現在最も強度が高いWPA2-PSK(AES)を設定すること、パスワードの設定では「辞書に載っている単語を避ける」「大文字、小文字、数字、記号の全てを含める」「文字数は最低20文字以上」などの注意点を挙げている。
また、ボタンを押すことで接続設定を行う「WPS」を普段は無効にしておくことや、子機からの親機設定を許可しないようにするといった対策も推奨している。