日経BP社はこのほど、「共働き子育て世帯の本音と実態」意識調査の結果を発表した。同調査は、子育て中の共働き世帯に向けた同社情報サイト「日経DUAL(デュアル)」が11月28日に創刊されたことをうけてのもので、ネットリサーチを手掛ける「マクロミル」との共同企画調査。
調査は、20歳~49歳で、子ども(第1子)が12歳までの全国既婚男女を対象として11月12日~14日に行われ、2,000名から回答を得た。今回調査対象としたのは「互いに扶養に入らない共働き世帯」「妻が夫の扶養に入って働く共働き世帯」「妻が働いていない世帯」の3グループ。この3グループをさらに男女、そして子どもの年代(「妊娠中~入園前」「保育園・幼稚園」「小学校」)で18に分け、それぞれの役割分担や生活の満足度などを聞いた。
「夫の扶養に入って働く共働き世帯の妻」は生活満足度が低い
「現在の生活にどの程度満足しているか」を聞いたところ、全体で最も満足度が高かったのが、7.57点の「互いに扶養に入らない共働き世帯(子どもが入園前)の夫」だった。このグループは「配偶者への満足度」においても最高スコアの8.25点を付けており、日本で最もハッピーな夫と言える。対して女性の1位は「互いに扶養に入らない共働き世帯(子どもが入園前)の妻」だった。
ただし、このグループの世帯だったらいつでも暮らしに満足しているかというと、そうではないこともわかった。特に夫は、ライフステージが進むに連れて満足度が徐々に下がり、子どもが小学生になると男性最下位の6.21点まで下がった。
さらに見落とせないのは、「夫の扶養に入って働く共働き世帯(子どもが保育園・幼稚園)の妻」の満足度が全体最下位であること。夫の扶養に入っているので家事育児はほとんど妻が担っていると予想されるが、仕事と家事の両立という意味では、扶養に入らぬ共働き妻と同様のつらさを抱えている現状がうかがえた。
夫の子育て、共働き世帯では「保育園・幼稚園への送迎」が多い
女性に「パートナーがやっている子育ては何か」を聞いたところ、「互いに扶養に入らない共働き世帯」「妻が夫の扶養に入って働く共働き世帯」「妻が働いていない世帯」の3グループすべてで、「入浴」「外出に連れていく」「おむつの替え、トイレの付き添い」「歯磨き」が上位4位までを占めた。違いが出たのは「保育園・幼稚園への送迎」で、「互いに扶養に入らない共働き世帯」は送迎を行っている夫が26.2%となり、「妻が働いていない世帯」の4.4倍だった。
子どもができても共働きを続けられるのは「パートナーの支え」があるから
「お互いに扶養に入らない共働き世代」の男女1000人を対象に、「子どもができても共働きを続けられている『支え』は何だと思うか」を聞いたところ、1位は「パートナーの支え」の約65%だった。女性の2位は「自分の頑張り」の60.2%。対して男性では「自分の頑張り」を評価している人は49.4%と半数を割り込んだ。
調査の詳細は「マクロミルのリサーチデータ」を参照のこと。