女優の前田敦子、山下敦弘監督、俳優の康すおん、伊東清矢が23日、東京・新宿武蔵野館で行われた映画『もらとりあむタマ子』の初日舞台あいさつに出席した。

映画『もらとりあむタマ子』の初日舞台あいさつに出席した前田敦子

本作は、前田が主演で参加した映像作品プロジェクト「MUSIC ON! TVのステーションID"シーズン・グリーティング"」シリーズから映画化された作品で、『苦役列車』(2012年)以来のタッグとなる山下監督がメガホンを取った。東京の大学を卒業後、父親がひとりで暮らす甲府の実家に戻り、就職もせずにただひたすら"食っちゃ寝"の毎日を送るずぼら女子・タマ子(前田敦子)。四季の移り変わりを通じて、彼女の少しだけ前進する姿を描いている。

公開初日を迎えたことを受け、前田は「すごく不思議な気持ち」と心境を伝え、「CM的なところからはじまって、こういう形になったのは本当にうれしいですし、またちょっと時間ができた時にこの(映画の)空気を味わいたいなと思ってもらえたらうれしい」とコメント。本作では父と娘の関係が描いていることから、実の父に向けて「お父さんに映画を見てほしいなって思いますね。距離感的には似ているかなと思うので」とメッセージを送るが、司会者から「そういう話もしますか?」の問いかけには、「いや…しゃべる機会はそんなにないです(笑)。仲は良いです」と笑顔を見せた。

また、これまで演じたことのない役柄だったが、「雰囲気的にもあまり考えなかった」という前田。「そのままの空気感でみんなで作っていったという感じがあるので、すごく心地の良い現場でした」と振り返り、「こういうのなかなかないんじゃないかなって思いました」と語るなど、再びの山下組参加は貴重な経験となったようだ。父親役の康すおんは、タマ子との食卓で食事を食べるシーンが多かったことを思い返し、「食べ終わってOKになってからも前田さんはずっと食べてはりました」と現場エピソードを披露。前田は「えへへへ」と照れながら、「お父さんが食べてたのをもらいました」とうれしそうに話した。