プジョー・シトロエン・ジャポンはこのほど、プジョーブランド史上最大馬力を誇るスポーツモデル、プジョー「RCZ R」と、機能性と走りを両立したクロスオーバー、プジョー「2008」を発表した。両モデルとも2014年春に発売する。

東京モーターショーで披露されたプジョー「RCZ R」(写真左)と「2008」(同右)

「RCZ R」は2012年9月のパリモーターショーでコンセプトカーとして発表されたモデルで、その驚異的なパフォーマンスそのままに市販化が決定した。同社のモータースポーツ部門であるプジョー スポールが徹底的なチューニングを施しており、直列4気筒ターボエンジンはわずか1.6リットルの排気量ながら270PSを発揮する。これは1リットルあたり170PSに相当し、プジョーの市販車として最強のエンジンとなる。

このエンジンはピストンヘッドにF1で使用されるレベルのアルミ素材を採用し、大型ターボチャージャーのハウジングとエキゾーストマニホールドを一体化して高温を保つことで吸気効率を上げるなどの技術が採用されている。ハイパワーであるだけでなく環境性能も両立しており、EURO 6の排出ガス規制に適応している。

このパワーを受け止めるため、車高は「RCZ」より10mmダウンされ、380mmの大径フロントブレーキディスクや4ポッドキャリパーを採用。さらに10kgの軽量化も施された。ホイールは19インチを装着する。トルセンLSDや大型のリアスポイラーも装備され、走行性能は格段に高められている。

もう1台のモデル「2008」は、2012年秋にデビューした「208」をベースにしたクロスオーバー。ヨーロッパでは今年5月に発売されており、3万5,000台を超えるヒットモデルとなっている。全長を「208」より200mm延長してラゲッジスペースを拡大し、車高も80mm高めた。「アーバンクロスオーバー」というコンセプトの下、躍動感のあるデザインを採用し、存在感のあるエクステリアとなっている。

「208」の優れた走行性能はそのままに、快適性、利便性、安全性を高いレベルで調和させており、全高は「208」より高いが1,550mmのため、機械式駐車場にも対応するという。エンジンは82PSを発揮する1.2リットルの直列4気筒で、トランスミッションは新たに「オートマチックモード付5速ETG」を採用。アイドリングストップ機能も採用する。

「2008」は2014年2月14日の発売で、価格はノーマルルーフの「2008プレミアム」が246万円、電動サンシェード付パノラミックガラスルーフを装備した「2008シエロ」が270万円。「RCZ R」は2014年春の発売とアナウンスされており、発売日は発表されていない。540万円で150台の限定発売となっている。

「RCZ R」

「2008」